【結婚式とお葬式】知っておきたいフランス流の冠婚葬祭マナー!

2024.08.29

どの国に住んでいても、その国のマナーを受け入れて生活していくことが大切ですよね。フランスの一般的なマナーは日本とだいぶ違うので、私は驚くばかりでした。今回は、フランスの結婚式とお葬式の流れやマナーをレポートします。

 

結婚式の招待された!服装やお祝いはどうする?

結婚式の招待状が送られてきたら返事をして、当日は指定通りの場所へ参列します。服装は、華やかに装う人が多いですが、特に決まりはありません。せっかくのお祝いの日なので、おしゃれして行くと新郎新婦にも喜ばれるでしょう。

ご祝儀文化のないフランスのお祝いは?

フランスではご祝儀という文化はありません。以前は、新郎新婦が新生活をスタートするにあたり必要としているものがあれば、その中から選んでプレゼントをするというのが主流でした。私の知人も、お客様用のテーブルセット、カトラリー、ティーセットなどをリストに入れてあり、指定されたお店に出向いて選んだことがあります。

しかし、最近は新婚旅行の費用のカンパなど、具体的に使用用途が明記されていることもあるので、その場合は金銭的なお祝いとして参加することもできます。結婚式の当日にボックスが設置されていれば、そこに小切手や現金を入れましょう。

それ以外にも自分が贈りたいものが決まっていれば、当日にそれを持参しても構いません。各自の意思に任されている部分が多いので、気軽に考えて大丈夫です!

 

寝不足になるかも?フランスの結婚式は長時間

フランスの結婚式は、どのようにおこなわれるのか気になりますよね。フランスの結婚式は、通常このような順番でおこなわれます。

 結婚の誓い 教会や市役所で契約書にサイン

大勢の人が集まるカクテルパーティー

夜の晩餐会

フランスでは各場所へ車で移動中に、大量のクラクションを鳴らしながら結婚を周りにアピールするのが特徴的です。すれ違った車も”おめでとう”の意味を込めてクラクションを鳴らすので、かなり賑やかな雰囲気。私もいろいろな結婚式に参列しましたが、どれも素敵でやはりりいいものだなぁと毎回思いました。

そして、フランスの結婚式はとても長い!結婚の誓いの儀式は昼間から始まるものの、何度か場所を変えて、最終的に結婚式の宴は翌日の朝方まで続くパターンが多いのです。

同僚や知り合い程度の関係なら、結婚の誓いの儀式とその後に行われる最初のカクテルパーティーにささっと顔を出すだけでいいかもしれません。これは vin d’honneur と呼ばれるもので、お酒と軽いおつまみでお祝いするものになります。

親しい間柄だと、夜から始まる晩餐会にも参加します。晩餐会ではフルコースのお料理や、新郎新婦企画の出し物やスピーチがあり、日本の結婚式と似ている部分があります。

フランスの結婚パーティーが長時間のワケ

では、どうしてパーティーのお開きが朝方になってしまうのでしょうか?それは、ダンスパーティーが組み込まれているからです。踊りまくってどんちゃん騒ぎでお祝いするのがフランス流。

子供連れの方でもパーティーに参加できるよう、子どもの面倒を見るためのベビーシッターを新郎新婦側が手配してくれる場合もあります。結婚式への意気込みを感じますよね。

朝方まで続くのが当たり前なので、ホテルを手配してくれたり、親戚や友達の家に部屋を用意してくれる場合がほとんどです。新郎新婦の親戚や友人の家に行くの?と躊躇してしまいそうですが、フランスではよくあるパターンの1つ。ちょっとびっくりですが、おもしろいですよね。

 

フランスの葬儀の流れ・マナーとは?

フランスに長く住んでいると、お葬式に参列するときもあります。フランスの葬儀は、お通夜・告別式という形ではありません。また、火葬と土葬を選べる方式です。

葬儀場でセレモニーをおこなった後、棺をお墓に移動して最後のお別れというパターンになります。多くの人は葬儀場のセレモニーのみ参列し、お墓まで行くのは家族や親しい間柄の人に限られます。

セレモニーでは故人の家族や兄弟、親しかった人がお別れのメッセージを読む時間があったり、故人の思い出の映像や音楽が流れることも。亡くなった方を偲び、最後のお別れにふさわしいセレモニーをおこなおうとする様子がうかがえます。

フランスの葬儀の服装・お悔やみのマナー

参列者の服装は黒っぽいものを着ている人が多いですが、フランスには喪服というものはありません。仕事の合間に来る方もいるので、普段着の人も見かけます。

お香典はなく、お花を贈る人が多いです。葬儀に出席できなくても、故人の家族にお花を届けるパターンも見受けられます。また、カードを送ることもあり、遠方に住んでいる方などはお悔みのメッセージ入りカードも利用しているようです。

また、SMSですぐにお悔みメッセージを送るのも一般的で、お決まりのフレーズは ” Toutes mes condoléances” (お悔み申し上げます) です。そこに「何かあれば力になるよ」など、遺族に向けて思いやりのメッセージを書き加えるのもいいでしょう。

 

お返しはなし?のフランスの結婚式、お葬式

フランスには日本でいう引き出物、香典返しというものはないといっていいでしょう。ただ、結婚式では参列してくれた人にドラジェという菓子を配ります。アーモンドに砂糖をコーティングし、色は白・ピンクの定番からカラフルなものまでバリエーション豊富です。

結婚式のパターンは多様化していても、いつの時代もドラジェは外せないマストアイテムです。おいしいかどうかはあまり重要ではなく、カラフルなドラジェは幸せのシンボルのような存在なのです。

 

まとめ

冠婚葬祭は、日本のようにある程度マナーが定番化されているとラクかもしれません。フランスは、個人の自由度を優先する傾向にあるので、お祝いもお別れも人それぞれのスタイルあるようです。特にフランスの結婚式は、国民性が垣間見られるとても興味深いイベントだと思います。チャンスがあれば、ぜひ睡眠不足を覚悟で最後まで参加してみてください!

執筆 YUKO

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