8月4日(金)、来年2021年のツール・ド・フランス(Tour de France)のスタート予定地だったデンマークの首都コペンハーゲン市は、コロナ禍の影響により、レース受け入れの一年延期を発表しました。また、6月27日〜7月19日に予定されていた今年のレースは、今月29日より南仏ニース(Nice)からスタートします。
コペンハーゲン発ツールドフランス、2022年に延期
新型コロナの影響で、今年6月に開催予定だったサッカーのユーロ2020(UEFA欧州選手権:UEFA Euro 2020)が来年6月11日〜7月11日に延期となり、来年のツールドフランス開催日程と一部重なっていました。
コペンハーゲン市長のフランク・ジェンセン(Frank Jensen)氏の発表によると、同市ではユーロ2020の4試合、およびツール・ド・フランス初日の《第一ステージ》が行われる予定になっていましたが、2つものヨーロッパ最大イベントを同時に受け入れることは困難とみられることから、開催者側と数週間にわたり協議が行われていました。
その結果、来年のツール・ド・フランスの開催を1年延期することが決定し、これは国際自転車競技連合(Union cycliste internationale :UCI)にも承認されています。
イベント日程変更、オリンピック時期を避ける
本来ならば2021年7月2日〜25日に開催される予定だったコペンハーゲン発のツール・ド・フランスは、サッカーのみならず、やはり来年に延期された東京オリンピックの日程(7月23日〜8月8日)ともゴールの日が重なることから、当初は1週間前倒しが検討されていました。
今回の決定でサッカーUEFA欧州選手権とオリンピックとの板挟みを避けられたことにジェンセン市長は満足し、さらに「2年後の開催時にはコロナ禍が収束していることを願う」と語っています。
ちなみにレースの第一ステージ、グランド・ブクル(Grande Boucle)の開催地変更に伴う費用は580万クローネ(約9700万円/1クローネ=約16,79円)ですが、これをコペンハーゲン市とツール・ド・フランスの主催者アモリ・スポール・オーガニザション(Amaury Sport Organisation : ASO)が負担することになります。
同市以外にもデンマーク国内2箇所に発着地点が予定されていることから、市長は「ツール・ド・フランスの受け入れはデンマークにとっても重要」と述べ、費用負担の価値はあると見ています。
2021年代替候補地、ブルターニュ地方が有力?
コペンハーゲン市開催延期で突然空白になった来年の出発地は今の所何も決まっていません。一部のメディアが「フランスのブルターニュ地方(Bretagne)が有力」と報道していますが、開催者側はこれに関してはコメントしていません。
2020年ツール・ド・フランス(8月29日〜9月20日)の詳しい日程:
Tour de France 公式サイト(フランス語)
執筆:マダム・カトウ