7月31日(金)、8月を目前にフランス全土で本日最高気温が35度〜40度前後の猛暑となりました。パリ市では大気汚染を警戒し、車の交通規制が行われています。
フランス国内13県で最高気温40度
フランス気象庁によると、本日午後パリおよびイル=ド=フランス地域圏(Île-de-France)、シャンパーニュ地方(Champagne)、ローヌ地方(Vallée du Rhône)の一部、ブルゴーニュ地方(Bourgogne)など、フランスの中央から東寄りの地域一帯で、日陰での最高気温が40度前後の猛暑となっています。
また、一部の地域を除きほぼ全土で最高気温は30度を超える見通しです。
南西フランスで大規模な森林火災
昨日30日、南西フランスのピレネー=アトランティック地方(Pyrénées-Atlantiques)の海岸沿いに位置するシベルタ森林(Forêt de Chiberta)では、火災により約100ヘクタールが焼失し、炎は周辺にも広がり民家3件が全焼するなどの被害が出ています。出火の原因はわかっていませんが、35度を超える高温と干ばつで、現在も出火しやすい状況が続いています。
パリ市内、排ガス基準で交通規制
パリおよび近郊のイル=ド=フランス地域圏では、大気汚染の環境基準である大気1立方メートルあたりのオゾン濃度が本日200マイクログラムと、上限の180マイクログラムを超えてます。
そのため、本日市内の通行は《クリテール》(Crit’Air)レベル0、1、2の車のみに限定され、3.5トンを超えるトラックの通行は禁止されています。
《クリテール》とは、フランス環境省(Ministère de la transition écologique et solidaire)が発行する車の排ガス量証明(Certificat qualité de l’air)で、レベルを示す番号が書かれたステッカー状の証明書を車に貼ることが義務付けられています。
排ガスレベルは7段階に分けられており、0は排ガスゼロの車、つまり電気自動車や水素ガスの車(今のところほとんど普及していません)、1はハイブリッド車、2はガソリン車で2011年1月1日以降に生産された車が対象となります。
地域により雷雨注意報
猛暑と共に、本日午後は19県で雷雨注意報も出ています。パリ市でも雷雨や雹が降る可能性があり、気象庁では注意を呼びかけています。猛暑は日曜まで続いた後いったん平年並みの気温に戻りますが、来週末に再び訪れると予測されています。
老人ホーム、新型コロナに加え熱中症も警戒
新型コロナウイルスによるフランスの死者のうち約半数を出した高齢者向け医療介護施設の多くは、入居者に館内でのマスクの着用を義務付けています。またウイルスの感染を避けるため、扇風機などの利用を禁止するなど入念な感染防止対策をとっていますが、猛暑の影響で熱中症対策にも追われています。
執筆:マダム・カトウ