街で仲良しカップルの豊かな愛情表現などを見て、フランスに「アムールの国」のイメージを強く持っている方も多いと思います。今回は、フランスに住んでみて気づいたフランス人の恋愛事情やパートナーシップについてレポートします。
休暇が多いフランス人は出会いもいっぱい!
学生だと2か月の夏休み、社会人であれば年間30日の有給休暇があるフランスでは、気持ちを緩めリフレッシュする時間が取りやすいです。毎日、忙しくしている人もバカンスの時はリラックスモードになります。
時間を作りやすいため「会う時間がない」というセリフをフランス人からはあまり聞きません。「出会うチャンスがない」もこの国では通用しません。ホームパーティー、趣味のサークル、バカンス先での出会い、また優良出会い系サイトなどで出会いのチャンスはかなり多くあります。
きっと日本よりもリラックスモードの時間が多いフランス人は、初対面の人とも気軽に話すことができパートナーを見つけやすいのかもしれません。
出会いは多いけど真剣交際は慎重?
自分さえやる気になれば出会いのチャンスが多いフランスなので、有料の結婚相談所のようなものは存在しないようです。ローカルな新聞にも出会いを求める告知コーナーがあるのがフランスらしいです。
しかし、出会えたとしてもうまくいくかどうか悩むこともあるようです。知り合いのシニア世代の男性は「彼女とお付き合いするのだけど、踏み切れないモヤモヤがあるみたいだから彼女の提案でパートナーシップのコンサルタントに2人で行く予約を取ったよ。」と話していました。
真剣交際を考えるなら第三者のプロを通して冷静になる時間を持つのもありなのかもしれません。日本の感覚でいくと占い師さんなどに相談するという感じだと思います。
形式にとらわれないフランス人の恋愛観
様々なルーツを持った人が暮らすフランスでは、恋愛やパートナーシップに求めるものもそれぞれ違うように感じます。私がよく耳にするフランス人達の恋愛観とパートナーシップを挙げていきます。
おひとり様の場合
・相手を選ぶなら、一緒に楽しく生活できるかどうかが大切。
・結婚しなければという観念に縛られて惰性的な共同生活はしたくない。
子供のいるミドル世代の場合
・結婚して子供に恵まれても、感情的な愛がなくなったらカップルとして続けるのは無理なので別れる。
・フランスでは、離婚後も子供達がパパとママとの時間を確保する制度があるのでさみしい思いをさせることはないと思う。
シニアの場合
・子供や孫などの家族がいても、日々を分かち合えるパートナーがほしい。
・一緒に食事をしたりお出かけするなど、お互い支え合う生き方ができるパートナーは必要である。
フランスには事実婚という制度もあるので結婚を目標としてお付き合いする必要がなく、結婚適齢期という年齢枠もありません。また、離婚率が45%近くあり離婚がマイナスイメージになることもないようです。フランスでは世間の目をあまり気にすることなく、自分の思いを貫きやすいかもしれませんね。
まとめ
フランス人は感情を伴う愛を大切にしています。カップルで気持ちが通わなくなると別れる選択を取り、それは子供がいる家庭でも変わりません。彼らにとって愛は心の大切な栄養であることは確かなようです。
執筆YUKO