以前から、フランス人は現金よりもカード払いをよく利用しています。特に最近よく使われている新しいキャッシュレス決済法がありますので、今回はその特徴や利便性についてレポートしていきます。
長財布は人気がない?カード決済のフランス
人のお財布を見るという機会はあまりないですが、フランス生活をしているとフランス人が買い物時にどういう支払いをしているかだんだんと分かってきます。
最初に気づいたのは、小銭入れとカードを持っている人が多いことです。少額でもカード決済をしている人をよくみかけます。長財布が人気という話も聞いたことがありません。
大きなお財布を使用する人もいるのですが、用途が日本と少し異なる感じです。紙幣をいれるというよりはIDカード・免許証・車の証明書・小切手帳をいれるためのようです。形も大きさもそのような書類が収納しやすいように作られています。
便利なカード決済…これだけは気を付けて!
フランス人が支払いに使うカードは通常カルトブルー ( carte bleu ) と呼ばれ、お店に行くとCBと表記されています。これは、自分が契約している銀行が発行してくれるカードで、ATMの引き出しとカード払いができます。
お店で支払い時に通常4桁の暗証番号を入力します。日本のようにレシートにサインをすることはありません。暗証番号の入力を間違ってしまった場合、2回チャンスがあります。3回間違えると、その場でのカード決済ができなくなるので要注意です。
使用後、2日後には口座から引き落とされることが多いです。もし紛失してしまった場合は、すぐに銀行に連絡をしてカードの使用停止をお願いしましょう。
フランス人がカード決済を好む理由は?
フランス人がカード決済を好んで使う理由は、以下の3つではないかと私は考えています。
1.小切手での支払いは、IDカードを提示して記入する手間がかかる
2.現金での支払いの場合、お店によって50€札以上の金額のものを受け付けないことがある
3.おつりで渡されるお札がとても傷んでいる状態(特に5€札)だったり、時々おつりの小銭を間違って渡されることがある
進化する決済方法!サンコンタクトって何?
ここ数年、フランスではサンコンタクト ( sans contact ) という機能がよく使われるようになりました。
サンコンタクトは「コンタクトなし」という意味で、まさに4桁の暗証番号を押さずに機械にカードをかざすだけで決済ができるという利便性が特徴です。決済時に表示される金額をきちんと確認すれば、支払いがとてもスムーズになります。
そもそもパン屋やカフェなどの少額の支払いにさっと使えるように作られたシステムなので、導入当初の限度額は20€でした。しかし新型コロナウイルスが騒がれるようになり限度額が引き上げられ、現在は50€までの買い物に利用できます。
50€ならスーパーで少しまとまった買い物ができますし、お店の人も機械を消毒する手間が省けることからサンコンタクトを推奨している店舗が増えています。
私もここ最近はカード1枚で買い物に出ることが多くなり、カバンが小さくなって身軽になりました。紛失しないように気を付ければ、かなり便利な機能だと感じています。
まとめ
多くのフランス人が利用する便利なカード決済。カードの管理と口座の残高さえ把握しておけば、使い過ぎなどの心配はありません。ただ、確認のためにもレシートは引き落とされるまで保管しておいたほうがいでしょう。
執筆 YUKO