ツール・ド・フランス 2022年はデンマークからシャンゼリゼまで、第11ステージはデモで一時中断

2022.07.14

Tour de France

フランスでは7月1日(金)から、国際的な自転車レースであるツール・ド・フランス(Tour de France)が開催されています。およそ1ヶ月にわたり、今年はデンマーク、ベルギー、スイス、フランスを周ります。

12日(火)には、環境アクティビストによるデモの影響で、ゴール37キロ前の地点でレースが中断されるというパプニングがありましたが、無事に第11ステージを終えました。

 

ツール・ド・フランス

国際的な自転車ロードレースのなかでも、出場するだけで名誉とされる「グランツール(Grans tours)」は、「ツール・ド・フランス(開催国フランス)」、「ジロ・デ・イタリア(開催国イタリア)」、「ブエルタ・ア・エスパーニャ(開催国スペイン)」をさします。

それぞれ総走行距離が3,000kmをこえ、平坦なルートから過酷な山岳ルートまで、数週間にわたりいくつものステージが設けられます。

なかでも最も長い歴史をもち、世界各国から観戦客を集めるのがツール・ド・フランスです(見どころについてはこちらの記事もご覧ください「ツール・ド・フランスの楽しみ方あれこれ!2022年の見どころも!」)

2022年大会

ツール・ド・フランスは、例年7月いっぱい開催されます。2020年にはコロナ禍で開催が危ぶまれましたが、期間を変更するなどして無事に終えました。フランスがいかに、この大会に熱量を注いでいるかがわかります。

2022年は7月1日から28日までたっぷり、全部で21のレースが行われ、総走行距離は3,383kmに及びます。参加は22チーム、176名の選手で、日本からも新城 幸也選手(Bahrain – Victorious)や、中根 英登選手(EF Education – EasyPost)が出場します。

デンマークからシャンゼリゼ大通りまで

今年は、大会初となるデンマークのコペンハーゲンからスタートしました。昨年度に予定されていたところ、サッカー欧州選手権の開催が延期されたことで今年まで持ち越されていたのです。

個人タイムトライアルを含む、デンマークでの3日間のステージが終わると、ベルギーのバンシュ(Binch)、スイスのローザンヌ(Lausanne)やエーグル(Aigle)などに立ち寄りつつ、フランス各地を回ります。

ルートには石畳や、海上の橋などが含まれるだけでなく、最高で2,600mを超える山岳や26%以上の急勾配があり、テクニックやスタミナが問われます。

最終日にはカルカソンヌから一気にシャンゼリゼ大通りに向かって北上し、レースは終了します。

ツールド・フランス・ファム

今年のもう一つの目玉は、7月24日から31日まで開催の女性向けレースツールド・フランス・ファム(Tour de France femmes)です。

ツール・ド・フランスの最終ステージのゴール地点であるシャンゼリゼ大通りからスタートし、82kmから132km超まで8ステージが開催されます。

マイヨ・ジョーヌは誰の手に?

ツール・ド・フランスのシンボルとなっているのが、さまざまな色のジャージです。ステージごとにタイムや、指定のポイントの獲得数などを計算し、優秀な選手に贈られます。

・「マイヨ・ジョーヌ(Maillot jaune)」:黄色いジャージ。各ステージが終わるごとに、総合タイムが最短の選手に贈られる。最終日には総合優勝が決まる。

・「マイヨ・ヴェール(Maillot vert)」:緑のジャージ。ステージによって、指定のスプリントポイントやフィニッシュラインが設けられ、その通貨順ごとにポイントが与えられる。優れたスプリンターであることの称号。

・「マイヨ・ブラン・ア・ポア・ルージュ(Maillot blanc à pois rouges)」:白地のジャージに赤のドット。各峠の頂上に山岳ポイントが設定されており、そのポイント数が多い選手に贈られる。山岳賞。

・「マイヨ・ブラン(Maillot blanc)」:白のジャージ。若手の優秀な選手に贈られる。

今回注目すべき選手のひとりは、スロベニア出身のタデイ・ポガチャル選手(Tadej POGACAR, UAE-Team Emirates)です。2020年に大会初参加にして史上最年少で初めてツール・ド・フランスを制し、昨年も連勝を果たした新進気鋭の現チャンピオンです。

また、かつてグランツールの表彰台常連で、フランスチームのエースとして活躍するコロンビア出身のナイロ・キンタナ選手(Nairo Alexander QUINTANA ROJAS, Team Arkéa Samsic)、元世界選3連覇、近年の移籍で話題になったペーター・サガン選手(Peter SAGAN, TotalEnergies)など、目が離せません。

 

第11ステージ、一時中断

7月13日(水)には、フランス東部のアルベールビル(Albertville)からコル・ド・グラノン・セッレ=シェヴァリ(col du Granon–Serre Chevalier)に向けて151kmの第11ステージが行われました。

順調に進んでいたレースですが、ゴールまで約37kmの地点で環境アクティビストによるデモがあり、発煙弾が持ち込まれたことでレースは一次中断されることになってしまいます。

すぐに中和作業が行われ、12分後にレースは再開しましたが、何人かの有名選手が道端で足止めをくらう事態になりました。

デモを行ったのは「最新の革新(Dernière Rénovation)」という名の市民団体です。6月にフランスで行われたテニスの国際大会、ローラン・ギャロス・トーナメント(Le Tournoi de Roland Garros)でも試合中にデモを行ったことで知られています。

執筆あお

参照 ツール・ド・フランス 公式HP

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