世界最大の自転車ロードレース ツール・ド・フランス（Tour de France）が間もなく開幕します。昨年の2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、開催は８月29日に後ろ倒しされました。今年も未だウイルスが収束していない状況下ではありますが、フランスのバカンスシーズンを彩るイベントが再び戻ってきます。
ツール・ド・フランスとは？
ツール・ド・フランスは、日本語で「フランス一周」を意味します。毎年フランスとその周辺国を舞台にして繰り広げられる自転車ロードレースです。選手たちは３週間かけて雄大な野山を駆け巡り、ゴール地点のパリ・シャンゼリゼを目指して栄光の象徴である黄色いジャージ「マイヨ・ジョーヌ（maillot jaune）」を奪い合います。コースの沿道には１千万人以上の観衆が詰めかけ、世界中の熱狂的なファンたちが画面越しで選手を見守ります。
本大会の最初の開催は1903年であり、今年で108回目を迎えるフランスはもとより世界中で大人気の一大イベントです。
今年はフランス・ブルターニュが出発地点
2020年に開催予定であったサッカー欧州選手権の１年延長により、2021年のツール・ド・フランスは、開催地がデンマーク・コペンハーゲンからフランス・ブルターニュへと変更されました。また、同じく１年延期された東京五輪の開会式（2021年７月23日）にも間に合うようにと、開催期間は例年より１週間早い2021年６月26日から７月18日となりました。出場チームは例年より多い23チームと、新型コロナウイルスにより出場機会を逃した選手への配慮が講じられた形での特別な大会となります。
おわりに
著者はリヨンに滞在中、偶然ではありましたが２日連続でツール・ド・フランスを間近で見ることができました。コロナ禍ということを忘れてしまうくらいたくさんの見物人でにぎわっていました。マスク越しから「Allez Allez！（行け行け）」という応援が聞こえ、さらには自宅からソファーを外へ持ち出し、お酒を飲みながら選手が通り過ぎるのを待つ人たちまで。そんな様子を見て、この大会がどれだけフランスで根強い人気があるのかが良く分かりました。
フランスや周辺諸国での新型コロナウイルスの状況が改善してきている中での当大会の開催は、バカンスシーズンの再来を祝うとともに盛り上がること間違いないでしょう。
2021年ツール・ド・フランス（６月26日（土）～７月18日（日））の詳しい日程：
Tour de France 公式サイト（フランス語）
著者：ゆり
