フランス コロナ変異種で局部的な感染急増 ニースなどで週末ロックダウン 本日より

2021.02.26
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フランス ニースで週末ロックダウン

2月26(金)、フランスの一部の地域でイギリス変異種による感染者数が急増しているため、フランス政府はこれらの地域に18時以降の夜間外出禁止に加え、本日より週末のロックダウンを導入しました。

 

後期高齢者数《ダントツ》のニース、感染者数全国平均の3倍

南仏コートダジュールの都市ニース(Nice)では、イギリス変異種の割合増加による感染拡大の勢いが止まりません。

ニースを含むアルプ=マリティーム県(Alpes-Maritimes)における今月中ばの住民10万人当たりの感染者数は495人で、これはフランスの全国平均193人を大幅に上回っています。そして先週一週間でこの数値はさらに悪化し、現在588人となっていますが、これは全国平均の約3倍にも上ります。

気候が温暖で風光明媚なニースは、リタイアした年金生活者がのんびり過ごす街としても知られています。そのため、重症化リスクの高い75歳以上の後期高齢者の人口比率は12.5%で、フランス全国平均の9%を3%も上回っています。

ワクチン緊急搬送、わずか1000回分

ニースでも高齢者へのワクチン摂取は始まっており、2月上旬までに17,000万人の接種が行われました。

しかしながら、その後ワクチンの供給量が追いついておらず、変異種感染者急増により政府が緊急搬送を決定しましたが、人口34万人の同市に僅か1000個のワクチン支給にとどまっています。

マスク着用義務、自治体によりまちまち

パリや大都市では昨年6月のロックダウン後、外出時にマスク着用義務が導入され、すっかり街の風景に溶け込んでいますが、実はマスクの着用は全国で義務づけられているわけではありません。

アルプ=マリティーム県内では自治体により着用が義務ではありませんでしたが、今週末より義務となりました。

 

北フランスの人口87,000人の街、ダンケルクで変異種「蔓延」

フランス国内で最も深刻な状況に陥っているのは、オ=ドゥ=フランス(Hauts-de-Flandre)県の小都市、第二次世界大戦の激戦地で、この地を舞台にしたアカデミー賞部門賞受賞映画「ダンケルク」(2017年)で一躍有名になったダンケルク(Dunkerque)です。

同市の人口10万人当たりの感染者数は900人にも上ります。

実はほんの2週間前まで250人以下でしたが、僅か2週間の間にイギリス型変異種で新規感染者が激増したため、本日より毎週金曜の18時から月曜の朝6時までの「週末ロックダウン」が行われます。

すでに市内および周辺の病床は飽和状態で、患者の他都市や他県への移送も行われています。

 

部分ロックダウンの効果に医師ら疑問の声

パリ病院連合(AP-HP (Assistance publique – Hôpitaux de Paris)医療委員会会長、レミ・サロモン(Rémi Salomon)氏は、

「ウイルスは毎日感染者を増やしているため、週末だけのロックダウンの効果は薄いだろう」と、出演したラジオ番組で述べています。

 

フランスの新規感染者数、ヨーロッパで最悪

すでに3度目のロックダウンを経て感染者が減少に転じているイギリスや、早めに対策を強化したドイツとは裏腹に、現在まで「夜間外出禁止」のみで感染者急増をしのいできたフランスですが、ここにきて新規感染者増加が顕著になってきています。

変異種で感染者および死者が急増したイギリスでも、現在の新規感染者は1日1万人前後、ドイツは2万人から1万人台に減少していますが、フランスは1月末に2万人を超えてから現在まで25,000人に増加し、昨日は3万人を超えています。

 

フランス20県が3月6日より「週末ロックダウン」の恐れ、パリ市長「3週間のロックダウン」提案

感染が急増しているフランス全96県のうち20県は、パリを含むイル=ド=フランス地域圏以北と南仏ニースの周辺県、アールヌーボーで知られるナンシー(Nancy)やメッス(Metz)を含む東部のモーゼル県(Moselle)に集中しています。

政府はこれらの県において、3月6日からの「週末ロックダウン」の導入を検討しています。

これに対しパリ市長アンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)氏は、「もし今後1週間で状況がさらに悪化するなら、中途半端な週末ロックダウンではなく、3週間の厳しいロックダウンにし、感染拡大を終わらせるべきだ」と述べ、さらに「もし状況が改善するなら18時以降の夜間外出禁止も撤廃すべきだ」と政府の対策に強く反論しています。

カステックス首相は市長の猛反を受け「3週間経済を全て止めるというのは容易ではなく、厳格なロックダウンで感染が抑止され、再拡大しないという保証もない」と、すでに弱体化したフランス経済への憂慮から、完全なロックダウンに否定的な姿勢を崩していません。

執筆:マダム・カトウ

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