パリ ポンピドゥセンター大改築工事で閉館 2023年末から3年間

2021.01.26
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ポンピドゥー・センター2023年から改築工事

1月26日(火)、世界有数の近現代アートミュージアム、ポンピドゥー・センター(パリ)は昨日25日に、2023年末から約3年かけて改築工事を行うと発表しました。再オープンは2027年になる予定です。

 

2027年の開館50周年に再オープン

文化相ロズリン・バシュロー(Roselyne Bachelot)によると、リニューアルに関しての選択肢は「開館したまま改装工事を行うか、完全に閉館して根本的な改築工事を行うか」の2つでしたが、最終的に期間とコストの面から後者を採用したとのことです。

館長セルジュ・ラズヴィーニュ(Serge Lasvignes)氏は、「当然、フロア毎の工事も案に上がりましたが、騒音やペンキの匂いなど、入場者に不快な思いをさせ、かえってイメージダウンになることは避けられません」と述べており、来館者への影響も考慮した上での選択だったと言えます。

 

今も廃れぬ70年代のユニークなデザイン、建物自体は老朽化

館内で1000人以上が働く、総合文化施設であるポンピドゥー・センターには、多数の重要な近現代アート作品が展示されている他、アート関連の図書館も併設されており、年間の入場者数は300万人以上にのぼります。

館長は「リチャード・ロジャース(Richard Rogers)とピアノ・レンゾ(Piano Renzo)の2人が設計したこの建物自体、当館一の傑作ですが、この作品が時代遅れになることはありません」と述べています。

しかしながら、1977年の開館から44年経った建物は腐食や破損などが激しく、抜本的な対策が必要となっています。この工事により、アスベストの完全な除去、バリアフリー対応など、現在の消防法と建築基準法に則った建物に生まれ変わります。

また、リニューアル時には最新のデジタルテクノロジーを用いた新しいタイプのアート体験や、バーチャルヴィジットなども提供されます。

 

12万点の作品はどこへ?

ピカソ、カンディンスキー、マティス、シャガール、ウォーホル、モンドリアン、ニキ・ド・サンファルを含む12万点の作品については閉館中の行方が気になるところですが、ラズヴィーニュ館長は「フランス全国にある美術館や地方自治体とコラボレーションを行い、無数の展覧会を開く予定です」と述べています。

館長によると、本来近現代アートの一大センターとしてパリに作品が一点集中していましたが、この3年間で地方へ発信する中心としてのセンター、つまりアートの《中央集権から地方分権へ》という役割を担います。これにより、地方ではポンピドゥー・センターの存在感が増しますが、一方、パリでのそれが薄れることは否めません。

そうなると「果たしてパリに巨大なセンターは必要か?」という疑問が湧いてきます。館長は「図書館は必要ですが、果たして今と同じ規模の建物が必要なのかは、工事が始まるまでの3年間に考えていくことになるでしょう」と、同センターの「役割」についての「リニューアル」も行われることを示唆しています。

執筆:マダム・カトウ

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