6月19日(金)、来週22日からの小中高全ての学校の義務教育再開を前に、再開の是非や約2ヶ月に渡るロックダウン中の教師の対応、子供の学力への影響などに関する世論調査の結果が発表されました。
義務教育再開に《反対》6割
ロックダウンの段階的解除開始から今日まで、義務教育は小学校および中学低学年のみが再開を許可され、再開するか否かや時間数などは各自治体および学校の判断に委ねられていました。また、子供の感染を懸念する親たちへの配慮から、就学は「義務」ではなく「希望者のみ」とされていましたが、子供の学力低下を懸念する政府は、今月22日から小中高全ての学校を再開し、就学は再び義務となりました。
しかしながら、今回の調査で就学児童を持つ親の59%が「就学義務」再開に反対していることがわかりました。
この傾向は親の収入が低い層に顕著で、3分の2が「義務化に不満」を表明しています。一方、回答者の中でも会社管理職55%、富裕層の62%は「賛成」しており、収入が高い親ほど義務教育再開に好意的だという結果が出ています。
「子供をまだ学校に通わせていない」親の44%は「22日から通学させる」と答えていますが、30%は「まだ躊躇している」、25%「通学させたくない」と答えています。
とはいえ、すでに子供を学校に通わせている親を加えると、最低でも61%、躊躇している人を加えるとそれ以上が、来週月曜日に子供を学校に送りに行くと思われます。
ロックダウン中の児童へのフォロー、先生の4割不在
就学児童の親の61%はロックダウン中の先生の遠隔指導を「評価」していますが、39%は「教育の質が低い」と不満を持っています。また、44%の親が「多くの先生がサボっていて、ロックダウン中の2ヶ月間連絡が取れない」と回答しています。
ロックダウンによる子供の学力への影響に関しては多くの親が「悲観的」で、74%が「子供の学力に悪影響」と答えています。
また回答者の6割は遠隔授業に「懐疑的」で、遠隔授業は「社会的格差を増長する」と考えています。
遠隔学習に欠かせないパソコンを「持っていない」、もしくは「購入できない」家庭の子供達はがロックダウン中の先生の呼びかけにも応じず、勉強を諦めてしまったことが問題になっています。
執筆:マダム・カトウ