8日(月)、運転中に携帯電話を手にもって通話していた際に交通規則違反を犯した場合、即免許停止になる可能性がある、と現地メディアが一斉に報じました。
モビリティ指針法の厳罰化
現在、元老院(Sénat)と国民議会(Assemblée nationale)の議員からなる合同調停員会(Commission mixte paritaire/CMP)によって、人や物の移動の最適化を図る法案「モビリティ指針法(la Loi d’orientation des mobilités)」の内容が議論されていますが、その中で、運転中の携帯電話での通話によって交通違反を行った場合の罰則をより厳格化する案が出されました。
具体的には、電話を手に持った状態で通話しながら運転していた際、白線を越える、停車禁止の場所で停車をするなどの違反行為を行った場合には、一時的に一発で免許が取り消される、というものです。
現行の法律では罰金と減点のみ
現行の法律では、一発で免許停止になるのは、飲酒運転、薬物使用、および制限速度を時速40キロメートル以上超えた場合のみで、携帯の使用・およびヘッドフォン使用での運転では、135ユーロ(およそ16,500円/1ユーロ:122計算)の罰金と3点の減点が科されるだけです。
死亡事故の14パーセントは携帯が原因
フランスで起こっている死亡事故のおよそ14パーセントは、運転中の携帯電話使用による不注意が原因です。
現在、フランスでは、毎日およそ800件の運転中の携帯電話使用違反が報告されていて、高速道路管理会社が行った調査では、自家用車は6パーセント、トラックは15パーセントの運転手が、高速道路走行中に携帯電話を手で持った状態で使用しているとのことで、安全意識の低さがうかがえます。
厳罰化によって死亡事故が減ることを祈るばかりです。
執筆:Daisuke