世界最大規模「パリ航空ショー」始まる 国産旅客機「スペースジェット」塗装で初展示

2019.06.17

17日(月)、世界最大規模の航空機展示会「パリ航空ショー(Salon International de l’Aéronautique et de l’Espace, Paris-Le Bourget/SIAE、通称Salon du Bourget)」が23日(日)までの7日間の日程で開幕しました。期間中は、世界各国から集まった航空機やドローンなど、およそ150機が展示されます。また、三菱航空機が開発を進めている国産初のジェット旅客機「三菱スペースジェット(Mitsubishi Space Jet)」が、同展示会で初のスペースジェット塗装機の展示を行い、受注拡大を狙います。

 

世界最大規模のパリ航空ショー

パリ航空ショーは、2年に一度パリ郊外北部にあるル・ブルジェ空港(Aéroport Le Bourget)で開催されている、イギリスのファンボロー国際航空ショー(Farnborough International Airshow)とドイツのベルリン国際航空宇宙ショー(Internationale Luft- und Raumfahrtausstellung Berlin)に並ぶ、世界最大規模の航空宇宙機器の国際見本市で、今回で53回目を迎えます。

航空機の飛行展示や、アクロバティックなデモンストレーションなどが行われるため、毎回多くの人で賑わいます。前回の2017年、第52回パリ航空ショーには、専門家・一般客合わせ、会期中におよそ32万2000人が開場を訪れました。

 

三菱スペースジェット

今回のパリ航空ショーには、三菱航空機が開発している国産初のジェット旅客機「スペースジェット」の陸上での実機展示が行われます。

三菱航空機は「MRJ(三菱リージョナルジェット)」として開発を進めてきましたが、設計の大幅な見直しなどにより、当初予定されていた2013年の納入時期を大幅に延期し、2020年中頃に量産初号機を納入する予定になっていて、現在はアメリカのモーゼスレイク(Moses Lake)で型式証明取得のための飛行試験などを行っています。

MRJから三菱スペースジェットへ

三菱航空機は、開発の延期という負のイメージが定着したMRJの名称から、三菱スペースジェットに名称を変更しました。三菱航空機は今回の名称変更を、「MRJは開発段階での名称。リージョナル(Regional、地域)という言葉が限定的なイメージを与える」ための変更と説明しています。客室空間の広さをイメージした「スペース」という名前が用いられています。

90席クラスの機体に用いられていたMRJ90という名称はSpace Jet M90に、70席クラスのMRJ70はSpace Jet M100に名称を変更します。また、MRJシリーズは今後、100席弱の少し大きめの機体を加え、「スペースジェットファミリー」として展開していく方針です。

スペースジェット塗装では初参加

前回の2017年に行われたパリ航空ショーではローンチカスタマーであるANA(全日空)塗装の実機が持ち込まれましたが、今回は初めてスペースジェット塗装の実機展示が行われます。

これまでのMRJ塗装では、白地に黒・金・赤が特徴的でしたが、新たなスペースジェット用の塗装では、黒に代わり青が配色され、尾翼の赤部分には水の波紋の模様が細かく施されていて、より和を強調したデザインになっています。

今回の展示会では、ボーイング(Boeing)が787-9型機を、エアバス(Airbus)が最新のワイドボディ旅客機A350-1000、A330neoなどを展示します。

パリ滞在中の方は、是非訪れてみてはいかがでしょうか。
※ローンチカスタマー:新たな航空機の製造開発を航空機にメーカーに踏み切らせるだけの発注を行い、開発を支える顧客

執筆:Daisuke

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