フランス気象庁(Météo-France)は25日、パリおよびイル=ド=フランス地域圏(Île-de-France)など新たに9県、合計18県を猛暑警戒レベル3(最高は4)に認定し、注意を呼びかけています。
パリで最高気温予報36度
7月初旬よりフランス全土は断続的な猛暑に見舞われていますが、7月26日パリ市内の最高気温は36度に達し、この夏一番の猛暑日となると予報されています。
また、最低気温は20~23度と熱帯夜となる見込みです。
フランス北部も猛暑
パリ近郊ではディズニーランドのあるセーヌ=エ=マルヌ県(Seine-et-Marne)、ヴェルサイユ宮殿のあるイヴリーヌ県(Yvelines)などが警戒レベル3になりました。
さらに、フランス東部のブルゴーニュ地方(Bourgogne)、北フランスのエーヌ県(Aisne)、パ=ド=カレー県(Pas-de-Calais)などが追加されています。
最も暑いのはローヌ川谷で38度
フランス中東部に位置し、フランス第3の都市リヨンのあるローヌ地方(Rhône)ですが、標高の低い山々にかこまれているせいか、ローヌ川谷(vallée du Rhône)の下流地域では、全国最高の38度の予報がでています。
8月も猛暑続く
今週のこの暑さは明日27日まで続き、週末はフランス西部からの低気圧の影響で天気が崩れるため、一旦気温が27度前後に下がるそうです。しかし、8月初旬にはまた猛暑になるとフランス気象庁は予報しています。
パリで大気汚染が悪化、交通規制に警官430名動員
都市部では25日朝から大気汚染が悪化し、パリ市では車のフロントガラスに貼ることが義務付けられている「排ガスラベル」(Crit’Air 0~3、0は電気自動車)の4と5(1997年以前に番号登録された車)、およびラベルの無い車の通行を禁止しています。また、速度を時速20KM以下に落とすなどの交通規制が行われています。
パリ環状線の入り口付近では、昨日朝5時半より規制が開始され、中には立ち往生する車もでています。
パリ警視庁(préfecture de police)は、「この規制により約32%の窒素酸化物の排出を押さえられる」、と発表しています。
熱中症に注意よびかけ
政府は熱中症などへの注意を呼びかけています。バカンスシーズンで今のところ数は多くないものの、救急病院などへの電話が増え始めています。
そこで政府は猛暑情報や対策の相談にのる無料電話サービス0800 06 66 66を開始しました。(月~土)
フランス気象庁が出す警戒レベル
フランスの気象庁が出す警戒レベル(Vigilance météorologique de Météo France)はレベル1~4の4段階に分かれています。
- 1は警戒レベル緑(Vigilance Vert)と呼ばれ、特に警戒必要なし
- 2は黄色(Vigilance Jaune)で気象情報に注意する
- 3はオレンジ(Vigilance Orange)で警戒を要し、政府の発表する情報に注意する
- 4は赤(Vigilance Rouge)で厳戒態勢となり、政府または地方自治体の指示で行動する必要あり
となっています。
この警戒レベルは毎日6時と16時に更新され、猛暑のほか豪雨、暴風、大雪、なだれ、極寒に適用されます。
フランス気象庁のサイトはこちら
執筆:マダム・カトウ