パリ五輪 ボランティアの宿泊探し、ハードル高く諦める人も

2024.03.22

パリ2024 オリンピック2024年3月22日、パリ五輪の開会式を4か月後に控え、大会の運営に欠かせないボランティア45,000人も準備に追われています。ボランティアの半数は海外から、フランス国内からの参加者のうちパリ及び近郊に住んでいない人も多数いるため、アパート事情の悪いパリ及び郊外では、大会期間の貸し部屋価格が高騰しており、宿泊探しが難航しています。

 

3月24日のボランティア説明会、パリUアリーナに25,000人

パリ郊外の巨大なコンサートホールでボランティア向けの集会が開かれ、ボランティアによるパリ五輪運営の準備も開始されます。

参加するボランティアの全員がパリとその近郊に住んでいるわけではないため、各自ミッションと活動期間を告知されると、いよいよ会場へのアクセスが可能な宿泊場所を探さなければなりません。

ボランティアへの宿泊の提供、費用負担はなし

パリ五輪のボランティアへの費用負担は、会場で活動した時間内の食費に限られています。例えば、9時~18時まで活動した場合、ランチの提供しかありません。

ボランティアのセヴィ(Sevi)さんは、会場に近いシャルル・ド・ゴール空港から15分、観光地でも何でもない郊外の町、オルネー(Aulnay)にあるアパートに1ヶ月1400ユーロ(約228,000円/1ユーロ=約163円)も払いました。

夫婦でボランティアに参加予定のジェローム(Jérôme)さんは、「知り合いか知り合いの知り合いから格安で部屋を借りられないなら、参加を断念するしかない。交通費、食費などだけでもかなりお金がかかるから、宿泊に大金は払えない」とため息をついています。

ボランティア活動予算に50万円超も

ブルターニュ地方(Bretagne)からパラリンピックのボランティアとして参加予定、年金生活者のジャン=ピエール(Jean-Pierre)さんは、1か月間のボランティア活動参加のための予算を3,500ユーロ(約57万円)に見積もり、この中で何とかやりくりするつもりです。

パリの北、空港があるロワシー(Roissy)のユースホステルをとりあえず抑えていますが、ぎりぎりまでより条件の良いところを探し続けるというジャン=ピエールさんですが、ボランティア向け説明会の内容次第でボランティア活動の契約にサインするか決めるつもりです。

 

45000人の募集に30万人が応募、選抜時に宿泊の問題考慮せず?

ボランティアの宿泊問題について、パリ五輪担当政務次官ミッシェル・カド(Michel Cadot)氏は、「ボランティアは応募する時点で、報酬もなければ宿泊代の補助もないということを重々承知の上」で応募していることを改めて強調しています。

宿泊費用次第でボランティア辞退も

30万人のうち落選した25万5千人の一人、エリック(Eric)さんはFacebook上で、「落選してがっかりするのはまだ早い。遠方から参加する人は宿泊が高すぎてどのみち辞退する」と投稿し、その穴埋めにパリ市内や近郊に住む人が選ばれると期待しています。

確かに、大会運営委員会がボランティアの選抜時にパリ及び近郊の住宅事情の悪さ、宿泊費用の高さを十分に考慮したかどうかは不明です。

SNS上でボランティアの文句飛び交う

パリ五輪ボランティア限定のFacebookグループ内では、「無償で働くために大金を払うなんて」「無償で泊めてくれるところがなければ、(ボランティア参加は)諦めるしかない。一体、善意ある人はどこに?」といったメッセージが飛び交っています。

しかしながら、花の都、世界一の観光地パリで行われるオリンピックという一大イベントに参加したければ、観戦客だろうが、ただの観光客だろうが、志の高いボランティアだろうが、みな高い宿泊費を払わなくてはなりません。

自らもボランティアで、ビーチバレーの観客担当責任者を任されたファビアン・トソリーニ(Fabian Tosolini)氏は、「文句を言うのはフランス在住のボランティアばかり」とコメントしています。

ボランティア45,000人のうちの半数は海外から来ますが、どれだけの人がまだ宿泊を手配できていないかは不明であるものの、今のところ苦情の声は聞こえてきません。

もっとも、フランス人ボランティアでも不満の声を上げているのはごく少数のようです。中にはボランティアの常連から初心者まで様々な人がいます。

 

ロッククライミング会場の入場券と引き換えに、ソファーベッドを

この問題を見かねたフランス山岳ロッククライミング協会は、(fédération française de la montagne et de l’escalade : FFME)、ロッククライミング会場があるパリの北ブルジェ(Bourget)および近郊の住民に対し、ボランティアにソファーベッドを貸してくれたら、抽選で入場券をタダであげる、というキャンペーンを始めました。

24日の説明会で解決案を期待

ボランティア説明会に参加するクレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)の看護婦ジュリエット(Juliette)さんにとっては、世界中から来る人と出会えるといったボランティア間の交流が参加の動機です。

ボランティアは貸し切りの体育館やスタジアムなどにキャンプ用のベッドを用意するなど、一同に用意された宿泊場所で皆で一緒に寝泊まりするのかと思っていました。

今のところ宿泊場所が見つかっていない彼女は、24日の集会でなにかしら前に進むことを期待しています。

執筆:マダム・カトウ

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