フランス生活に役立つ!フランスの何コレ野菜5選

2017.06.24

フランスの野菜

フランスのスーパーに行ってみると、見たことも無い野菜たちがズラリ。一度も食べたことの無い野菜は、どんな風に調理していいか分からず、手が出しづらいです。しかし、せっかくフランスに住むのであれば、新しい野菜にもチャレンジしてみたいですよね。今回はEndive、Artichaut、Fenouil、Navet、Panais、これらフランスでよく食べられる野菜の特徴やオススメの調理法をご紹介します。

 

Endive(オンディーブ)

Endive

Endiveは東地中海沿岸原産のキク科の一種で、冬の代表的な野菜のひとつ。見た目はレタスや白菜を小さく細長くしたような形で、独特の苦味があります。日本では「チコリー」の名前でも知られています。

オススメの食べ方

サラダに入れて、生野菜として食べるのもいいですが、人気の調理方法は、ハムを葉の間に入れて、ベシャメルソースをかけてオーブンで焼いたものです。フランスでは「Endive au jambon(オンディーブ オ ジャンボン)」や「Endive à la béchamel(オンディーブ ア ラ ベシャメル)」と呼ばれています。

Endive au jambonのレシピ

ほのかな苦味とベシャメルソースのコクのあるソースとの相性は抜群です。

■材料【2人分】

  • Endive : 1キロ
  • ハム:6枚
  • グリエール-チーズまたエメンタルチーズ:125g
  • バター : 20g
  • 小麦粉 : 大さじ2
  • クリーム : 75g
  • 牛乳 : 25cl (=250ml)
  • 塩・胡椒:適量

■作り方

  1. Endiveを切らずにそのまま、鍋に入れて茹でる。(30~45分ほど)
  2. Endiveの葉1枚1枚の間にハムを入れ、耐熱皿に並べる。
  3. 鍋にバターを入れて弱火で溶かす。
  4. (3)に小麦粉、塩、胡椒を入れて、よく混ぜあわせる。
  5. 温めた牛乳を、(4)に半量ずついれ、泡だて器を使ってよくかき混ぜる。
  6. (5)のソースを(3)にかけて、チーズを上から散らす。
  7. 余熱しておいた200度(フランスのオーブンは6~7の間のメモリ設定)のオーブンに10分~15分入れて完成。

 

Artichaut(アーティショ)

Artichaut

Artichautはキク科の植物で、春から初夏にかけて食べられる野菜です。「アーティチョーク」「チョウセンアザミ」という名前で知っている人も多いのではないでしょうか。フランスでの一般的な食べ方は、茹でて食べるだけなので、とても簡単ですが、問題なのは食べにくい事。食べる部分は固い葉に包まれた中身だけなので、ガクの付け根を噛んで、1枚1枚をしごくように食べなければいけないのには、手間取ります。味は濃厚で、お芋やマロンに似ています

オススメの食べ方

「美味しいけど食べるのが大変だな」と思っていた矢先、Artichautの缶詰めを見つけました。食べられる部分だけが缶詰に入っているので、肉厚の身の部分を手軽に楽しむ事が出来ます

Artichautサラダのレシピ

缶詰を使って手軽に出来るサッパリとしたサラダ。春~夏にかけてオススメです。

■材料【2人分】

  • Artichautの缶詰 : 1缶
  • バスサミコ酢 : 大さじ2
  • オリーブオイル : 大さじ1
  • シブレット : 適量
  • 塩・胡椒 : 適量

■作り方

  1. バルサミコ酢とオリーブオイル、塩、胡椒を混ぜ合わせドレッシングを作る。
  2. Artichautの缶詰を開けて、中身をサラダボールに移す。
  3. (1)と(2)を混ぜ合わせて、シブレットを散らしたら完成。

 

Fenouil(フヌイユ)

Fenouil

Fenouilはセリ科の植物で、和名は「ウイキョウ」。食べられる部分は2つあり、それぞれのパートによって使い方も異なります。1つ目は白く丸い根元の部分、2つ目はグリーンの葉の部分。写真のFenouilは、葉が切られた根元の部分だけです。

オススメの食べ方

根元の部分は、セロリのような触感と独特の香りがあります。生のままでも調理して食べるのも、どちらも人気です。根元の部分はスープにしたり、炒めものや煮物、オーブンで焼いてもOK。どんな食材にもあわせやすく、調理方法も選びません。古くから香味野菜として用いられ、魚の臭みを消す為に一緒に調理されることが多いです。

葉の部分は、ハーブに使われることが一般的です。サラダに加えたり、刻んで和え物にしたり、スープに加えたりするのがオススメ。葉と茎が付いたままの状態で売られているものも多く見かけます。その場合、家に持ち帰ったら葉を茎から切り落として保存する方が長持ちします。さらに葉の部分は冷凍すれば長期保存が可能です。

野菜スープのレシピ

Fenouilを使った野菜スープのレシピ。冬の時期にはあたたかいスープでポカポカと体を温め、夏には冷製スープでサラッと飲めるので、年中美味しく頂けます。

■材料【2人分】

  • Fenouilの根元部分 : 1つ
  • じゃがいも : 2個
  • にんじん : 1個
  • たまねぎ : 1個
  • コンソメ、ブイヨン : 1個
  • クレームフレッシュ : 10cl (=100ml)
  • バター : 10g
  • 水 : 1リットル
  • 塩・胡椒:適量

■作り方

  1. 野菜(Fenouil、じゃがいも、にんじん、たまねぎ)を小さくカットする。
  2. 鍋にバターを入れて、焦げ付かないように弱火で野菜をじっくりと炒める。
  3. 鍋に水とコンソメを入れ、鍋の蓋を閉めて弱火で15分煮る。
  4. ハンドミキサーを使って、攪拌(かくはん)する。
  5.  クレームフレッシュを入れて、塩、胡椒で味を調えたら、完成。
    ※器に盛り、お好みでスープの上にパセリをかけたり、Fenouilの葉を入れるのもオススメです。

 

Navet(ナヴェ)

Navet

日本語では「カブ」。Navetの見た目は根元部分が白く、上にいくにつれて赤紫がかった色をしています。見た目が多少気味悪いかもしれませんが、日本のカブと全く同じです。

オススメの食べ方

和食が恋しくなった方は、お肉類と一緒にしょうゆ味で煮付けにすると、懐かしい味を再現することが出来ます。フランスでは、カブのポタージュにしたり、他の野菜と混ぜて野菜スープにするのが一般的。他には、お湯で煮た後に、バターと砂糖で軽くフライパンで炒めるのも人気のレシピです。

カブのポタージュレシピ

Navetを使ったポタージュスープのレシピをご紹介します。こちらも年中美味しく召し上がれます。

■材料【2人分】

  • Navet : 大2~3個
  • たまねぎ : 1/4個
  • コンソメ、ブイヨン : 1/2個
  • ローリエ : 1枚
  • 牛乳 : 3/4カップ
  • 水 : 1/2カップ
  • バター : 10g
  • 塩・胡椒:適量

■作り方

  1. Navetは4つ割、たまねぎはみじんぎりにする。
  2. 鍋にバターを入れて、焦げ付かないように弱火で野菜をじっくりと炒める。
  3. 鍋に水、コンソメ、ローリエを入れ、鍋の蓋を閉めて弱火で15分煮る。
  4. ハンドミキサーを使って、攪拌する。
  5. 再度弱火にかけて、牛乳を加えて、仕上げに塩・胡椒をふり入れたら、完成。

 

Panais(パネ)

Panais

Panaisの見た目は、まさしく白いニンジン。食べてみると、ニンジンが凝縮されたような濃い味で、食べた時に口に広がる香りが強いのが特徴です。ニンジンやじゃがいもの代用としてサラダやスープに使うのが一般的です。日本では「シロニンジン」「サトウニンジン」と呼ばれています。

オススメの食べ方

Panaisは、スープ、ポタージュ、ポトフなどによく用いられます。他にもマッシュポテトやグラタンのポテトの代用としても。生のままでも食べることができるので、サラダに加えても美味しく頂けます。

Panaisのグラタンレシピ

グラタンは、フランスのドーフィネ地方が発祥の郷土料理。子供から大人まで大好きな味です。

■材料【2人分】

  • Panais : 300g
  • じゃがいも : 200g
  • グリエール-チーズまたエメンタルチーズ:150g
  • にんにく : 2かけ
  • クレームフレッシュ : 150g
  • パン粉 : 30g
  • バター : 25g
  • オリーブオイル : 適量
  • 塩・胡椒:適量

■作り方

  1. Panaisとじゃがいもは皮を剥き、少し厚めにスライスカットし、塩水で茹でる。
  2. グラタン皿にオリーブオイルを塗り、Panaisとじゃがいものスライスを交互に重ねる。
    スライスを重ねる際に、つぶしたにんにくとチーズ、塩・胡椒も適量振り掛ける。
  3. クレームフレッシュを注ぎ、残りのチーズ、溶かしバターをかけ、パン粉をまぶす。
  4. 予熱しておいた250度のオーブン(仏式オーブン:8~9の間)に入れ15分~20分、焦げ目がついたら完成。

 

あとがき

せっかくフランスに来たのであれば、フランスならではの珍しい野菜のお料理にも、ぜひ挑戦してみてください。調理方法に困った時は、スープかサラダにすれば、簡単で失敗することもないのでオススメです。フランスの食材を知ることで、フランス生活をより豊かにするだけでなく、フランスの食文化を知ることに繋がりますよ。

執筆 MARU

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