4月1日はエイプリルフールですね。フランスでは Poisson d’avril と言います。その名のとおり「4月の魚」という意味です。
フランスでは魚にちなんだかわいいイタズラをします。私の思い出話をしたいと思います。
Poisson d’avrilの思い出話
目覚まし時計が鳴る。 “Matthieu, il faut te lever ! ”(マテュ―、あんた起きなさいよ!)と母がまだ眠い私に容赦なく二階から呼ぶ。
ぎりぎりまで待って、やがて起きて、“ J’ai pas envie d’aller à l’école…”※1 (学校行きたくないなあ…)と思いながら、機械的にバスに乗る。
まだ気が付かないうちに中学校に辿り着く。校庭で仲間と話しを交わす。
“T’as pas vu ? T’as un poisson dans l’dos !”※2 (お前知らないの?背中に魚ついてるぜ!)と言われて、やっと気が付く。
今日はその日かよ~、と自分の鈍感さを反省する。おまけに朝からやられるのか?!と思いながら、背中をチェックする。
あれっ?“ Mais y a rien ! ”※3(なんにもないじゃん!)
友達が “C’était une blague ! ”(冗談だよ!)と笑いながらあやまる。チャイムが鳴って第一時限が始まるから、「さ、行こう」と友情たっぷりに背中を優しくたたいて言う。
しかし友人は油断していた私の背中に、魚の形のした紙切れを見事に貼る。気づくのは、夜家に帰ったときだったりする・・・
だまされないように!
こうやって、毎年の4月1日 le premier avril は油断できない日だと身をもって学んできた。
フランスでは、その日に怪しい噂はもとより、ニュース、記事などをまず疑うのは常識だ。これからも、だまされないように、気を付けたいと思う。
編集部注:(※)は口語表現です。正しい表現はそれぞれ
※1 Je n’ai pas envie d’aller à l’école…
※2 Tu n’as pas vu ? Tu as un poisson dans le dos !
※3 Mais, il n’y a rien !
です。
執筆 Matthieu
※上記の日本語はMatthieu先生が書いたものに一部修正を加えたものです。
日本語が堪能なMatthieu先生は、レッスンでも日本語可能です。ぜひ一度お試しください。(スタッフ)