今回はフランス家庭のポピュラーなおやつ、クレープにまつわる楽しいイベントについてお話しします^^
フランスでクレープを食べる日とは
フランスでは毎年2月2日、クレープ crêpeを焼いて食べる習慣があります。
La Chandeleur(ラ・シャンドゥレール)と呼ばれるこの日は「聖母お清めの祝日」というキリスト教徒の祝日で、Chandelle(ろうそく)という言葉が起源だそうです。
イエス・キリストが誕生した12月25日からちょうど40日目の2月2日に、聖母マリアがイエスを神殿に奉献する「御潔め」のユダヤ教行事を行った際、参列者がろうそくを持ってお祝いしたことが由来と言われています。以後、「キリスト」と「光」は強い関わりを持つのだそうです。
でも、この2月2日とクレープの関わりは何?と思われた方は多いはず。私も気になって調べたところ、大きく分けて2つの由来があるようです。
キリストのシンボル「光」との関係
光とは太陽からもたらされるものであり、太陽の形は丸。黄金に輝く丸い太陽を象徴するものとして、黄金色で円盤状のクレープを食べる慣わしになったのだそうです。
教皇ジェラス一世が与えた食べ物
二つ目の由来はもっと歴史的なものです。以下に引用させて頂きますね:
西暦490年、エルサレムからやって来た巡礼者がローマの門に到着した時、とても疲れており空腹だった為、寛大なる教皇ジェラス一世は彼らにある食べ物を与えました。それが今のクレープの原型の様な小麦粉と卵からできた円盤状の食べ物だったそうです。
これらの説から2月2日はクレープを焼き、光を祝うと共に豊穣を祈り、長くて暗い冬から暖かい春が来るのを願う行事となったようです。なるほど〜。ただ単に「クレープを食べる日♪」と食いしん坊を発揮するだけより、こうして風習の由来や意味を踏まえたほうが興味深いし、クレープを焼く手にも力が入りますね。
そして、フランスの家庭ではクレープを焼くときに「しきたり」があります。それは、左手にコインを握りながら右手でフライパンのクレープを高くひっくり返すこと!上手にひっくり返すことができれば、その年は幸運に恵まれるそうです★
あとがき
私も学生時代、ホストファミリーに言われるままチャレンジしましたが、なかなか難しい!だってフライパンは重くて熱々なうえに、クレープを空中で一回転させてフライパンで上手にキャッチ!しかも片手で…無理〜!!
あ、でも幸運は簡単に手に入るものではない、と思えば納得でしょうか(苦笑)ともあれお子さんには少々危険ですので、「親御さんの助け」と「両手使い」を是非お勧めします!
La Chandeleurの風習をご存知なかったという方、2月2日はフランス人気分で、黄金色のクレープを焼いてお祝いしてくださいね^^
執筆 Miwa