フランスが大好きなわたしですが、食に関しては根っからの和食派。海外旅行から帰ってくる頃にはお味噌汁が恋しくなる、典型的な日本人です。そのため海外に長く滞在していると、和食やアジア料理が恋しくなってくることもしばしば…。
和食ブームの欧米
しかしパリなら、そんなときにも困ることはないでしょう。フランス始め欧米各国では空前の和食ブーム。レストランも多数見かけます。
“本場の和食”ではないけれど…
その多くが中国人や韓国人の方が経営しているもの。中には「なにこれ?」というメニューも多いですが、パリジャンはそれを「C’est bon !」と言って、ワイン片手に喜んで食べている光景が広がっています。
「うーん…」と思うところもありますが…。でも日本もバブル時代、皆がこぞって「フレンチ」と称する「フランス料理らしき物」を食していた頃のこと。傍らにはフランスパンではなく柔らかいロールパンが添えられていた、と聞いたことがあります。これもまた「本場」から見たら相当な邪道だったわけです。
和食に興味を持っていただけるのはありがたいことです。その土地に合ったアレンジを加えて、美味しく食するのが一番いいと思います。そしてそこから、もっとフランスに「本場」の和食が浸透すればいいですね。
巻き寿司は“Maki”
どこのお店でも共通しているなと思ったのが、お寿司に関して。日本で定番のマグロの代わりに、サーモンが使われています。カリフォルニアロールがあるくらいですし、サーモンの方が身近なのかもしれないですね。
また巻き寿司のことは「Maki」と表され、「Sushi」と言えば握りのことを表すようです。
ご飯に甘い醤油をかけて…
4年前、パリに住むフランス人宅に滞在したとき「日本食レストランに行くから一緒にどう?」と誘われたのが、わたしのフランス和食レストランデビューでした。
中国人が作る和食は残念ながらわたしの口には合いませんでしたが、フランス人の方は焼き鳥をおかずに、ご飯に甘い醤油をかけてモリモリ食べていました。小学生の子供は「大好物なの!」と言っていました。
ちなみにわたしは「Maki」を注文したので、「MakiがMakiを食べてる!なんかおもしろいわね!」と言われて笑ったことを思い出します。
執筆 Makinne