パリ、ドゴール空港行「ロワシーバス」が来年2月末で路線廃止、どうなる?空港へ行き方

2025.12.09

2025年12月9日(火)、パリ市内とシャルル=ド=ゴール空港(aéroport Paris‑Charles‑de‑Gaulle)を結ぶシャトルバス「ロワシーバス」(RoissyBus)は、2026年2月28日をもってサービスを終了します。

3月1日以降、パリ市内からドゴール空港へ、公共機関利用の主なアクセスは、主にパリ北駅からのRERのB線のみとなります。そのため代案としてサン=ドニ=プレイエル駅から空港までの巡回バスの運行が予定されています。

 

ロワシーバス、30年以上のサービスに幕

パリ、オペラ座のバス停からシャルル=ド・ゴール空港を結ぶ直行便として、長いあいだパリ市民やパリを訪れる人の足となっていたロワシーバスは来年2月末をもって廃止になります。

コロナ禍の2020年、エール・フランスバス(Car Air France)が廃止になって以来、唯一のシャトルバスとして多くの人に利用されていました。

パリ~ドゴール空港間、1日8万台の車が通行、渋滞で時間がかかりすぎるバス

ロワシーバスは、パリとパリ北部の郊外、イル=ド=フランス(Île‑de‑France)を結ぶA1という高速道路を利用しますが、実はこのA1、パリを起点とする高速道路の中で最も渋滞が激しいのです。

2019年時点で、すでにパリの環状線が通るポルト・ドゥ・ラ・シャペル(Porte de la Chapelle)から、北のサン=ドニ、ド・ゴール空港エリアまでの区間には、一日あたり55,000台の自家用車などの個別交通が通行していました。これはこの区間を結ぶ高速道路A1とA3の利用台数全体の4分の1以上にあたります。これに加え、1日約20,000台のタクシーと500台の大型バスが通行しています。

2022年にその総数は、一日約80,000台以上に膨れ上がっています。

パリ市内は車締め出し、自転車レーン増設でラッシュアワーが激化

高速道路の渋滞に加え、パリ市内の渋滞も近年さらに激しくなっています。

コロナ禍以降、パリ市は市内の多くの道路に自転車専用レーンを増設、その一環として、一方通行を増やしたり、二車線を一車線に縮小する措置を取り続けています。

そのため、場所によってはラッシュアワーでなくても渋滞しています。

また、空港行のバスが発着するオペラ座付近は、ラッシュ時になると長い間車が動かない状態が続きます。

 

2026年3月1日からの、パリ~ドゴール空港間の公共交通機関

2026年2月29日まで

ロワシーバス:パリ・オペラ座前バス停発着

地下鉄:RER B線 パリ・北駅、レアール駅など

3月1日より

従来通り 地下鉄:RER B線 パリ・北駅、レアール駅など

地下鉄:14号線 サン=ドニ・プレイエル(Saint-Denis-Pleyel)駅から空港行巡回バス9517

地下鉄:13号線 カルフール・プレイエル(Carrefour Pelyel)駅から空港行巡回バス9517

パリオペラ座のバス停から空港まで約1時間~1時間20分ほどかかっていたロワシーバスですが、地下鉄14号線や13号線と空港行バスの乗り継ぎで、50分から1時間10分に移動時間が短縮されると、運行会社イル=ド=フランス・モビリテ(Île‑de‑France Mobilités)は発表しています。

詳細は後日アップデートされます。こちらでご確認ください。

 

待ち望まれる専用列車「CDG Express」、2027年3月から運行予定

ロンドンに空港行「ヒースローエクスプレス」ができてから久しいですが、パリは世界の主要大都市の中で、空港行の「専用列車」が存在していない数少ない都市、といわれていました。

話が出ては立ち消える、を繰り返していたド・ゴール空港行専用列車もめでたく工事にはいり、「シャルルドゴールエクスプレス(CDG Express)」と命名されたこの路線、来年3月の運行開始が予定されています。

完成すれば、パリ東駅(Gare de l’Est)~ドゴール空港間を15分おきに運行、所要時間は約20分となります。

執筆:マダム・カトウ

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