新連載 マダム・カトウの「フランス社会 C’est la Vie」

2018.03.16

マダムカトウ

はじめまして、マダム・カトウです。
フランスの経済、政治、社会の最新ニュースなど、リアルなフランスをお伝えしてまいります。

日系企業のフランス現地法人社長を20年勤めた後、現在はパリでコンサルティング業を営んでいます。赴任当時は、フランス語しか解さない経理と会計士とのやりとりにたいへん苦労しました。
語学学校には通算3年ぐらい通いましたが、仕事を定時に終わってからの通学には無理があり、その後はずっと独学です。時とともに上達したものの、フランス語の新聞をまじめに読むようになったのは、在仏14年目に一念発起して仏検準1級の準備を始めた頃からだと思います。

フランスでは「どの会社と付き合っているか」ではなく、「誰を知っているか」がとても大事。同じ取引先でも、自分のために都合をつけてくれる人と仲良くするわけです。そして人付き合いのポイントは、何と言ってもフランス語でのコミュニケーション力でしょう。

フランス文化を理解しないうちは、「フランス人は上司に言い返してくる」「フランス人は言い訳ばかりする」「担当者がバカンスで3週間返事がこない」など、日本人にとっては驚きの連続です。
しかし3年もたつと、半分は理解してうまく対応しておきながら、半分は文化の違いだからと「あきらめの境地」に達する人が多いように思います。そう、言葉と文化の違う国で働くのは簡単ではないのです。

しかもフランスは大統領が変わると法律もころころ変わります。「え、そんな税金いつから?」なんてときは会社の運営に直撃ですから、法改正には常にアンテナを張っておく必要があります。

フランス社会をより理解することで、フランス滞在中のハプニングをC’est la Vieの哲学で切り抜けるお手伝いができましたら幸いです。

執筆  マダム・カトウ

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