フランスパリのテロ事件…思いが込められた歌

2016.02.01

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今年もあっという間にひと月が過ぎようとしています。振り返ってみると、去年の1月に起きたテロ事件から一年。フランスの空には、いつも何かしら幾ばくかの悲しみが漂っていたように思います。

 

フランス国民のやり場のない思いを音楽で表現

どうしようもない思いが胸に渦巻く時、人はそれぞれのやり方でその思いに形を与え、外に出そうとするものです。パリのレピュブリック広場やテロの起きた現場に、フランスの多くの人が花束だけでなく絵や言葉、詩などを手向けたのもその表れのひとつでしょう。

やり場のない思いを音楽で表現した人も多くいました。動画サイトで「chansons en hommage aux victimes des attentats de Paris」と打てば、まったく無名の少年からプロのアーティストまで、パリのテロ犠牲者への追悼の思いを表した歌がたくさんヒットします。

Music sheet

 

ジョニー・アリディ「Un dimanche de janvier」

1月10日(日)にパリのレピュブリック広場で催された追悼行事で、フランスを代表する歌手の一人Johnny Hallyday(ジョニー・アリディ)が「Un dimanche de janvier(一月の或る日曜日)」を歌ったのも、記憶に新しいところでしょう(その時の様子はこちらのサイトの動画で見られます)。

 

ルアンヌ「Un automne à Paris」

数多くあるこれらの追悼曲の中で、平易でありながら美しい言葉で書かれていて印象に残ったのが「Un automne à Paris(或るパリの秋)」です。作曲はトランペット奏者Ibrahim Maalouf(イブライム・マールーフ)。歌うのはLouane(ルアンヌ)です。

詩を書いたのは、イブライムの叔父にあたる作家Amin Maalouf(アミン・マールーフ)。アカデミー・フランセーズのメンバーでもあります。なるほど、詩が良いはずです…。

表現力に優れた歌手

ルアンヌは、最近のフランス映画『La Famille Bélier(邦題:エール!)』(2014)で主役を演じセザール賞を受賞しました。まだ19歳の若さながら歌の表現力に優れていて、先が楽しみな歌手のひとりです。『エール!』の終盤で、ルアンヌの歌う「Je vole」に涙した人も多いことでしょう。まだご覧になってない方、お薦めです。

フランス語を学習中の方は、ぜひ一度読んで(聞いて)みてください。

執筆:ゆき
執筆 ゆき

 

 

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