前回、フランスの地方割りが今年元日から変更になったことを書きました。今年になって変わったことはそれだけではありません。税金や保険制度などさまざまなことが変更となりました。その中から、旅行者やフランス在住者にも関わりがありそうなものを、挙げておきましょう。
変更になったこと
1) 切手の値上げ
2015年1月1日に引き続き、今年も値上がりしました。赤いマリアンヌの切手(優先郵便)が0.76ユーロから0.8ユーロに。緑のマリアンヌの切手(エコノミー郵便)が0.68ユーロから0.7ユーロになりました。
2) ガス代の値下げ
ガス代が2%値下げされます。ただガス消費の税金は上がるようなので、値下がりを実感できるかどうかは…「??」」ですね。
3) タクシーの運賃制度の変更
上限が下のように決まりました。
– 初乗り 3.83ユーロ。
– 1キロ走行 1.05ユーロ(パリのみ1.06ユーロ)
– 待ち時間(予約時など)、または渋滞時などの1時間の値段 35.26ユーロ(パリは35.43ユーロ)
4) ホテルの値段がより分かりやすく
インターネット予約の際、ホテルは税込の値段をわかりやすく表示する義務を負うことになりました。また、朝食やWi-Fiが含まれるか否かの表示も義務付けられています。
5) ガソリン(特にディーゼル)税金値上げ
ディーゼルの税金が1リットルにつき3.5サンチーム、無鉛ガソリンの税金が2サンチーム上がります。ただしガソリン代自体が下がっているので、それほど値上がりは感じないかもしれません。
6) 環境に優しい車を優遇
2006年1月1日以前にナンバー取得したディーゼル車をガソリン車に買い替える場合、フランス政府からボーナスが支給されます。
7) 蛍光色ベストの義務付け
これまでは自動車だけでしたが、今年から、2輪・3輪のモーターに乗る人も、蛍光色のベストを常備し、非常停車の際はそれを着用することが義務づけられました。
不備の場合は11ユーロの罰金。非常停車時に蛍光ベストを着用していなければ、135ユーロの罰金となります。
8)生理用品の税金値下げ
去年大規模なデモを起こしたTaxe Tampon(タックス・タンポン)騒動。覚えている方も多いことでしょう。これらのデモの成果により、生理用品の消費税が20%(贅沢品の消費税)から5.5%(生活必需品)に下げられました。
9)レジでのビニール袋が禁止に
ちなみに、野菜や果物コーナーにある薄いビニール袋は、1年後の2017年1月1日から禁止となる予定です。
フランスに住んでいると、買い物のときには袋持参が癖になります。旅行者の方もこれからは買い物袋をお忘れなく。
10) 自転車通勤が手当の対象に
自転車で通勤されている方に朗報です! 1キロメートル25サンチームの手当てを、会社に請求できるようになりました。
こうやって並べてみると、案外たくさんあるものですね。あれ?いつもと値段が違う?と感じた時など、思い出してみてください。
住みよい社会に…
環境問題を考慮した変更事項もいくつか見えます。住みよい社会に少しずつでも近づいているならいいなぁ、と改めて思う年始です。
執筆 ゆき