年末の地方議会選挙の記事にも書きましたが、今年2016年1月1日よりフランスの地方構成が変更されました。海外地方以外だと、22あった地方数が13に、ぐぐんと減ったのです。
詳しい構成内容は?
変更のない地方は?
といってもすべての地方が合併統合されたわけではありません。コルシカ島以外にも、
Bretagne(ブルターニュ)、
Centre-Val de Loire (サントル・ヴァル・ド・ロワール)、
Ile-de-France (イルドフランス)、
Pays de la Loire (ペイ・ド・ラ・ロワール)、
Provence-Alpes-Côte d’Azur (プロヴァンス・アルプ・コートダジュール)
の5地方は、去年と変わらず。
2地方を統合した新地方は?
残りのうち、2つの地方を統合してできた新地方は5つ。
Auvergne-Rhône-Alpes (オーヴェルニュ+ローヌアルプ)
Bourgogne-Franche-Comté (ブルゴーニュ+フランシュ・コンテ)
Languedoc-Roussillon-Midi-Pyrénées (ラングドック・ルーシヨン+ミディ・ピレネ)
Nord-Pas-de-Calais-Picardie (ノールパドカレ+ピカルディ)
Normandie (バス・ノルマンディ+オート・ノルマンディ=ノルマンディ)
3地方を統合した新地方は?
3つもの地方を統合してできた新地方もあり、こちらは2つ。
Alsace-Champagne-Ardenne-Lorraine (アルザス+シャンパーニュ・アルデンヌ+ロレンヌ)
Aquitaine-Limousin-Poitou-Charentes (アキテヌ+リムザン+ポワトゥー・シャラント)
どちらもかなりの大きさです。アキテヌ・リムザン・ポワトゥー・シャラントなどは、フランスの本土の8分の1を占める面積になります。
地方名はまだ決まってません
またお気づきのように、ノルマンディ以外はどこも、今までの地方名を全部並べた長ったらしい名前になってしまっています。この名称はまだ最終決定ではなく、合併統合された新地方の新しい名称は、近々決まる予定のようです。
正式名称を待つ今は、頭文字をとって、例えば Nord-Pas-de-Calais-Picardie(ノールパドカレ・ピカルディ)をNPDCPと表記したりしています。
地方色の強いフランスのこと。名称のみならず、新地方の文化やアイデンティティがどんな風に落ち着いていくのかも、これからが楽しみです。
早くも新地方の代表料理が!
そんな中、12月には早速Le Huffpost がネットアンケートで各新地方の「代表料理」を選びました。やっぱりなぁと思うものもあれば、え、これが勝ったの?と思うものもあり。アルファベット順に並べると次の通り。
・牛肉を赤ワインで煮たBoeuf Bourguignon(ブッフ・ブルギニョン)
・魚介類のスープBouillabaisse(ブイヤベース)
・鴨やガチョウといんげん豆などをしっかり煮込んだCassoulet(カスレ)
・発酵キャベツとソーセージをゆでジャガイモと一緒に食べるChoucroute(シュークルート)
・鴨のコンフィ(Confit de canard)
・バゲットにバターを塗ってハムを挟んだサンドイッチJambon Beurre
・甘いお菓子Kouign amann(クイニーアマン)
・ハムの一種Lonzu
・豚肉をペースト状にしたRillettes du Mans(ルマンのリエット)
・味はまろやかながら匂いのきついマロワルチーズのタルト(Tarte au Maroilles)
・リンゴ入りタルトTarte Normande
・パイ生地が中で、リンゴが外にあるTarte Tatin(タルト・タタン)
・ジャガイモとベーコン、玉ねぎにチーズを加えたグラタン、Tartiflette(タルティフレット)
さてさて。みなさん、どれがどの新地方の料理か当ててみませんか?
執筆 ゆき