日本は5月の連休も明け、母の日も過ぎてしまいましたが、フランスの5月はまだ連休が続きますし、母の日もまだしばらく後の話です。
フランスの5月の祝日は、1日、8日。今年はそのほか、復活祭から数えて40日目のキリスト昇天祭(Ascension)、復活祭から数えて50日目の聖霊降臨祭(Pentecôte)も5月で、それぞれ5月14日、5月24日にあたります。キリスト昇天祭は毎年木曜日にあたるので、多くの学校や会社では、金曜も休みにして連休にするのが習慣となっています。来年度からは、公立学校では四連休にするべしと決まりました。聖霊降臨祭は日曜日に当たりますが、復活祭同様、翌日の月曜日も祝日となっていますので、土・日・月と三連休になるのです。
母の日は、たいてい5月に祝う国が多いようですが、フランスは5月最後の日曜に祝います。ですから、今年は5月31日が母の日となります。
フランスの母の日は何を贈る?
日本ではカーネーションの花束を贈ることが多いですが、フランスでは、カーネーションの花束は、芸人に不幸を呼ぶという迷信があるので、母の日に限らず、あまりプレゼントには向かない花のように思います。
さて、5月にフランスへいらっしゃる方へ、私の目に留まった、母の日のプレゼントにもなる限定コラボ商品を二つほどご紹介しましょう。
フォーションのエクレア
*GivenchyとFauchonによるエクレア ” irrésistible ”
一つは、フォーション(Fauchon)とジヴァンシー(Givenchy)のコラボによる母の日の特別エクレア。ジヴァンシーの香水Very Irrésistible(とても抵抗できない)にインスピレーションを得て、フォーションの製菓シェフ、パトリック・パイエが作り出しました。タヒチのバニラと薔薇の香りのクリームがたっぷり詰まって、正に“抵抗できない”仕上がり。パリのマドレーヌ寺院脇にあるフォーション(24-26 place de la Madeleine)で、5月8日から30日まで販売されています。一つ7ユーロのリッチな味、この時期パリに寄られる方は、ぜひご賞味ください。
エルメスのスカーフ
*Hermèsのカレ”Promenade à Versailles” ©Studio des fleurs
もう一つの商品は、ヴェルサイユ宮殿とエルメス(Hermès)のコラボによるもの。エルメスを代表する正方形のスカーフ、カレ(Carré)の新作です。心地よい絹の肌触りと、その色彩の見事さに定評のあるエルメスのカレですが、今回の新作は、「ヴェルサイユの散歩」をテーマにしたもの。運河の縁取りの中に、ヴェルサイユ宮殿の王の寝室、鏡のギャラリー、庭の茂みなど、ヴェルサイユの名所が赤地に青を基調とし豊かな色彩感覚で描かれています。一枚335ユーロとお値段は張りますが、帯締めのようなもので流行りすたりが少なく、長く使えます。
あとがき
5月1日から7月31日までの予約でのみ購入可能で、収益はヴェルサイユ宮殿の修復費に充てられる予定だそうです。エルメスのカレを眺めながら、ヴェルサイユ宮殿の風景を思い描いたり思い出したりするのも素敵ですね。
執筆:ゆき