9月第3の週末をフランスで過ごす方は幸運です。というのは、ヨーロッパ遺産の日として年に一度の2日間、一般には開放されていない施設が公開される日だから。では、公開される施設についてご紹介します。
ヨーロッパ遺産の日に公開される施設はどこ?
例えばパリなら・・・
- -大統領官邸であるエリゼ宮
- -首相官邸であるマティニヨン館
- -元老院
- -文化通信省のあるパレ・ロワイヤル
- -国民議会のあるパレ・ブルボン
・・・など公的機関のほとんどが公開されるので、これを見逃す手はないでしょう。
マティニヨン館
ほとんどの公立博物館美術館が無料になり、この日のためのスペシャルイベントが催されます。
ノートルダム寺院
たとえば、パリのノートルダム寺院では、土曜日夜20時半からはオルガンのコンサートが催され、日曜午後4時半には、オルガンの説明会が企画されました。(2014年度の情報)
これは、九月第三週末が、「Journée européennes du patrimoine(ヨーロッパ遺産の日)」とされていることによります。もとよりこの企画、1984年に当時のフランス文化相ジャックラングの提唱で始まったものです。
最初は「歴史的建造物の開放日」と呼ばれ、フランスだけで催されていたが、1991年からは「ヨーロッパ遺産の日」と名前を変え、欧州各国でも行われるようになったのです。
欧州各地で遺産を巡る大イベント
今ではヨーロッパ50カ国で企画され、毎年2千万人が3万の「遺産」を目にするために移動する大きなイベントとなっています。フランスでは2014年の今年は31回目となるこの催し。今年のテーマは「文化遺産、自然遺産」です。
上に書いた国家遺産、建造物、教会、劇場、城以外にも、個人所有の邸宅、銀行、県庁、裁判所、市役所など、多くの歴史や由緒のある場所が公開されます。
この「ヨーロッパ遺産の日」でなければ目にすることが出来ないものも多くあり、年々参加者が増えていることもうなずけますね。2013年にはフランスだけで1200万人を動員しました。
詳しくはこちら
フランス文化通信省
住所:182, rue Saint Honoré
75001 Paris
(9h30-19h)
もしくは、こちらのサイトでも参照できます。
ヨーロッパ全体の英語版はこちら。
最後に
普段足を踏み入れることのできない場所に行かれるもよし、開館時期が限られていてなかなか行けなかったお城や教会を訪れるもよし。他の時期には到底見られないフランスを、この機会に是非訪れてみることをお薦めします。
執筆:ゆき