北京オリンピック、フランス15個のメダル狙う

2022.02.04

北京オリンピック メダル

2月4日(金)、本日開会式を迎えた北京オリンピックでフランス選手団はバイアスロン、アイスダンスなど6種目で15個のメダル獲得を狙います。前大会までの常連メダリストが不在の種目もあり、目標達成には若手の活躍がカギとなります。

 

仏バイアスロン、前大会で金3個、銅2個

フランスのバイアスロンは、2020年に引退するまで冬季オリンピックで5個の金メダルと2個の銀メダル、世界選手権で13回の優勝経験を誇るマルタン・フルカード(Martin Fourcade)選手が不在という中で、今回の冬季オリンピックを迎えます。

前回の平昌大会でもフランスに3つの金メダルをもたらしたフルカード選手の後に続くのは、W杯ランキング1位のカンタン・フィヨン=マイエ(Quentin Fillon Maillet)選手、同じく2位のエミリアン・ジャクラン( Emilien Jacquelin)選手です。

チャンピオン不在も選手層厚く、団体戦も期待

フランスバイアスロン選手団は、今シーズン30回の競技参加で、女子11、男子13、合計24の個人入賞を果たしています。

団体ではリレーで女子が優勝2回、3位2回、男子は2位を2回という成績を残しています。また、男女混合リレーでは3位を1回獲得しています。

フランススキー連盟(Fédération française de ski)の技術部長、ファビアン・サゲス(Fabien Saguez)氏は、「今大会では圧倒的に強いリーダーの下でチームが団結するのではなく、予想不可能な才能を持つ選手が集まるチームで勝負に挑む。彼らは多くのメダルを獲得する可能性を秘めている」と語り、大きな期待を寄せています。

 

フィギュアスケート、アイスダンスのパパダキス・シゼロンペアに悲願の金を

フランスを代表するアイスダンス不動の王者、ガブリエラ・パパダキス(Gabriella Papadakis)選手とギヨーム・シゼロン(Guillaume Cizeron)選手のペアは、2015年から世界選手権で4回、ヨーロッパ選手権で5回も優勝を果たしています。

オリンピックでは前回の平昌大会で惜しくも銀メダルに終わり、今大会では金メダルが期待されています。

フランスフィギュアスケート協会会長のナタリー・ぺシャラ(Nathalie Péchalat)氏は、「もちろん北京のアリーナでフランス国家『ラ・マルセイエーズ』(La Marseillaise)を鳴り響かせるのが目標ですが、他の選手たちの活躍というサプライズもあるかもしれません」とコメントしました。

 

フリースタイルスキー、若干20歳のチャンピオンに注目

ソチ五輪で正式にオリンピックの正式種目に採用されたフリースキーは、滑降しながらコース上に設置されたジャンプ台や障害物でアクロバティックな技を行う競技で、タイムではなく技の美しさやテクニックを競います。

この競技でフランス代表選手として金メダルの大きな期待がかかるのは若干20歳のテス・ルドゥ(Tess Ledeux)選手です。

2017年、わずか16歳でスロープスタイルとビッグエアで初めて世界チャンピオンになったルドゥ選手は、この1月にアメリカコロラド州のアスペンで行われたエクストリームスポーツの重要な大会、ウインターX ゲームズ(Winter X Games)で優勝しています。

アーティステイックな美しい演技に定評のある2度の世界チャンピオンの演技に注目です。

 

スノーボードクロス、金メダリスト不在も選手層厚く

2006年のトリノ大会に正式種目となって以来、フランスチームが必ずメダルを獲得しているスノーボードクロスでは、今大会でもメダルが期待されています。

残念ながら、過去2回のオリンピックでフランスに金メダルをもたらした、ピエール・ヴォルティエ(Pierre Vaultier)選手は怪我のため2020年に引退しています。

女子では平昌大会の銀メダリスト、ジュリア・ペレイラ・ドゥ・スーザ=マビロー(Julia Perreira de Sousa-Mabileau)選手が大会4ヶ月前に負った怪我を克服しての出場となります。

一方、W杯ランキング2位のクロエ・トレスプシュ(Chloé Trespeuch)選手は順調な仕上がりで、活躍が期待されます。

 

メダル獲得低迷のアルペンスキー、若手の活躍がカギ

過去15年間、オリンピックでのメダル獲得が低迷しているフランスのアルペンスキーですが、銀と銅で3つのメダルを持つベテランのアレクシス・パンチュロー(Alexis Pinturault)選手(37歳)は複合、大回転、スーパー大回転の3種目に出場し、悲願の金メダルを狙います。

平昌大会で惜しくも4位に終わった若干24歳のクレモン・ノエル(Clément Noël)選手は、2019、2020、2021年と3界のW杯で2位の座を獲得しており、今大会では金メダルの有力候補として注目されています。

女子では、ベテランのテッサ・ヴォルレー(Tessa Worley)選手(32歳)が、引退前最後のオリンピックとなる本大会で初のメダル獲得が期待されます。

執筆:マダム・カトウ

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