写真はイメージ
4月1日(金)、先週末はパリ市内で最高気温が20°Cを超え春の到来かと思いきや、寒波の再来によりフランス国内の各地で雪や悪天候に見舞われています。先週から出ていた今日の雪予報はエイプリルフールのジョークではなかったようです。
パリの朝、雨交じりの雪
パリの今朝の気温は1℃で、雨混じりの雪が降っていました。
つい1週間前の3月27日、パリの気温は過去75年間の平均で13日も早く20°Cを超えましたが、今朝はそれから一気に20°Cも下がっています。
フランス気象局(Météo France)の気象予報士ガエタン・エム氏(Gaétan Heymes)は、先週ツイッターで「コートを仕舞うのはまだ早い」とツイートしていましたが、予想通り今週から気温が下がり始め、昨晩は氷のように冷たい風が鋪道に置いてあるゴミ箱を吹き飛ばしていました。
現在は雨に変わっていますが、本日のパリの日中の最高気温は4°Cの見込みです。
4月の雪は異常気象?
今週の寒波の再来は、スカンジナビア半島やロシア北西部で湿気を帯びた北極の寒気団が発生し、急にフランス上空に南下して来たことによるものです。
マイナス45度程度の寒気団は上空5,000メートルと非常に高い場所で発生し、低緯度に南下しても温まることがないため、雨は雪に変わって地上に降ってきます。
過去にも4月は荒れ模様
確かに4月に雪が降ることは珍しいですが、2008年の4月にソム県(Somme)やオワーズ県(Oise)で20cmの積雪が記録され、パリでも2〜3cmの雪が積もっています。
2013年の4月には2日間で気温が15°C下がり、ノルマンディー地方で雪が降っています。2018年にも季節外れの降雪が見られ、昨年は4月4日から5日間フランス各地で雹(ひょう)が降ったり池面が凍結するほどの寒さに見舞われたため、葡萄畑など農耕地に大きな被害をもたらしています。
前年の天候がどうだったか忘れてしまいますが、昔から春には天候が荒れることが多く異常気象というわけではありません。それでもつい「異常気象」のレッテルを貼りたくなります。
下記は北フランス、パ=ドゥ=カレ県(Pas-de-CalaisBéthune)ベチューヌ(Béthune) の今朝の様子をツイートしています
:「4月1日に雪なら今年のクリスマスは20°C超えるかも」
Pas mal pour un 1er Avril, on aura peut être 20degrès à Noël 🤔 #neige pic.twitter.com/06yvEAAjdN
— Clauskowski (@FloH62) April 1, 2022
雪の影響で、フランス北部を中心に高速道路などで一部閉鎖や渋滞が発生しています。
天気は本日夕方にはフランス東部から徐々に回復し始め、パリ市も明日には晴れ間が見られる予報になっていますが、気温が上がるのは来週後半になりそうです。
執筆:マダム・カトウ