フランスに旅行中もしくは滞在中、忙しい毎日にほっと一息入れたい時はリラクゼーション施設のスパがおすすめです。実は、フランスの健康ランドは日本とは少し違います。今回は、フランスのスパ施設の体験レポートをご紹介します!
温泉とスパは似ているようで大きく違う?
温泉とスパ、どちらもフランスに存在していますがどう違うのでしょうか。それぞれの特徴を紹介しましょう。
1.温泉は体調改善のために利用する
フランス語で温泉をスタシオン テルマル (station thermale) といいます。ミネラルウオーターで有名なエビアンや自然派スキンケア製品のアベンヌも温泉地として有名です。フランスの温泉は、基本的に病気の症状改善の手助けをする保養地としての役目があります。医者からの診断書を元に、リウマチ改善などで一定期間滞在するケースも多いです。一般の人でも利用できることが多いですが、本来の目的は病気や体調の改善のためとなっています。
2.スパはリラクゼーション目的で利用する
一方、スパは、サウナやプールがあるリラクゼーション施設をさし、ホテル内に設けているところが多いです。医療的ケアはなく、リラクゼーションが目的でマッサージのコースがメインとなります。リラックスしたいなぁと思ったとき、フランス人の多くは温泉よりもスパに行くことが多いのです。
フランス版健康ランドで非日常空間を体験!
私が利用したスパは、フィットネスクラブも併設していました。行ってみて驚いたのが、徹底的に非日常空間の演出がされていたことです。室内はアジアンリゾートを思わせるオブジェやヤシの木があり、窓もなく照明も暗め…。ディズニーランドの室内アトラクションにいたときと同じような感覚になるほどでした!
スパの中へ入ると、まず白いバスローブを羽織ります。スタッフは全員黒いアジア風の着物のような服を身につけていました。健康ランドに例えましたが、実際に温泉はありません。ハマム ( hammam) と呼ばれるスチームサウナやプール、そしてマッサージルームで成り立っています。
私が利用したのは、ハマムとマッサージのセットコース。ハマムは30平米ほどの広さで照明はかなり暗く、スチームの影響もあり向こう側に座っている人の姿がほとんど認識できませんでした。
男女混合でしたが、薄暗さと広さのお陰で他の人の存在があまり気にならず、皆さん好きなように寝そべったりして体を温めています。「リラックス空間ですので私語はお控えください。」という張り紙がしてありました。
フランスと日本のリラクゼーションの違い
日本では、健康ランドや温泉でもお湯につかってリラックスするのがメインで、マッサージのコースを利用する人は少ない印象があります。しかしフランスでは、マッサージをしてもらうためにスパへ行くことが多いのです。
ハマムはマッサージ前の体を温める場所であり、利用時間に制限があります。スパではあらかじめ自分が受けるコースを決めたら、勝手に何度もハマムやプールへ行ったりできないようになっています。
フランスらしいと思ったのは、カップルでスパに来てデュオ (duo) と呼ばれるマッサージコースを受ける方が多いことです。これは、カップルが同じ部屋で同時にマッサージを受けられるので人気があるのでしょう。
コースによってマッサージの内容は異なりますが、足・背中・顔・頭などから一か所選ぶのがいちばんお手軽コースの内容でした。また、「ロミロミ」や「カルフォルニア風」などマッサージにも様々なタイプが用意されています。
まとめ
マッサージはソフトな感じなので物足りなさを感じることもありますが、日常を忘れさせてくれるリラックスタイムとしてスパはおススメです。ギフトカードとして販売しているので、プレゼントにも最適だなと思いました。みなさんもフランスに行く機会がありましたら、ぜひスパを体験してみていはいかがでしょうか。
執筆 YUKO