専門家は、地球温暖化によって、チョコレートが手に入らなくなると警鐘を鳴らしています。
現在パリ15区のポルト・ドゥ・ヴェルサイユ見本市開場(Paris Expo Porte de Versailles)では、10月28日(土)から11月1日(水)の期間、大規模なチョコレートの見本市、サロン・デュ・ショコラ(Salon du Chocolat)が開催されていて、世界各国から集まった220のショコラティエ(チョコレート職人)やパティシエ(お菓子職人)がブースを展開しています。
しかし、このフランス人の生活にとって欠かせないチョコレートが、今後手に入りにくい「超」高級品となる可能性があります。その大きな原因は、地球温暖化によって引き起こされる、コートジボワール(Côte d’Ivoire)とガーナ(Ghana)の干ばつです。両国は、チョコレートの原料となるカカオの世界の生産の70%を占めています。
農学者のクリスチャン・シラス(Christian Cilas)氏は、パリジャン紙に「既に両国のカカオの木は、乾燥と高温を好むウィルスと寄生虫に侵されている」と述べています。また、「中国やインドでのチョコレート大量消費の影響を受け、すでにカカオ不足が深刻化している。カカオを栽培するために森林を切り開くため、ますます温暖化が加速するという悪循環に陥っている。この50年間でコードジボワールの森林は80%が姿を消した。」とも語っています。
今後も美味しいチョコレートを手軽に食べられるようにするためにも、世界規模での対策が必要です。
執筆:Daisuke