2024年夏のパリオリンピックもあることから、フランス旅行を計画されている方もいらっしゃるかと思います。日本から直行便でも14時間弱のフライトになりますので、決して近い距離ではありません。時間と費用をかけてフランスに行くのなら、絶対に楽しい旅にしたいですよね。今回は、フランス人が好む旅のスタイルや行き先、人気の体験型博物館の紹介をします。
バカンス旅行はアクティブに!がフランス流
長い休暇を取る習慣があるフランス人にとって、バカンスはゆったりのんびりできると同時に童心に帰って遊びに夢中になれる大切な時間。
夏の長期休暇では、普段なかなか行けない場所に遠出をするケースが多いようです。海水浴、山登り、自転車でツーリング、歴史建築物などの観光が人気!
自分の好みに合わせて海方面か山方面かをざっと決めておき、そこに観光名所めぐりを組み合わせるというスタイルが多いようです。
フランス人はキャンプ大好き!充実の設備も人気
そして、キャンプが大好きなフランス人も多く、夏になると各地のキャンプ場が賑やかになります。自分のテントを持ち込んで泊まるタイプもありますが、バンガローをレンタルするなど好みや予算に合わせて決めていきます。
多くのフランス人は、悪天候になっても別の場所にさっと移動可能なテント泊がお気に入りらしく、気軽にふらりとキャンプ生活を楽しみます。
充実の設備で気軽にキャンプを楽しめる
またキャンプ場には食事やカフェが飲める飲食店、食料品店、プールが併設されているなど、かなり設備が充実している所もあります。
夏になると、普段離れて暮らしている家族が各自のテントを持ち寄り、大家族でキャンプ生活を楽しむ姿もよく見かけます。
日が暮れるまで外で過ごし、夜になったらダンスパーティーをしたり、夏のフランス人達は心から休暇を楽しんでいるようです。
オリジナル旅なら体験型の博物館がおすすめ!
フランス人の旅のスタイルは、どちらかというと屋外でのアウトドアを選ぶこと多いようですが、そんな彼らが喜んで行く屋内施設スポットがあります。それは、テーマに沿った体験型の博物館です。
情報と体感を通して知識を深めていくのが特徴で、展示物以外にアトリエなどがあります。いくつか紹介しましょう。
① チョコレートの博物館 la Cité du Chocolat VALRHONA
Valrhona社が運営するチョコレート博物館です。チョコレートができる過程やショコラアトリエ、試食コーナーがあります。
アクセス:TGVでパリから3時間、マルセイユから2時間
公式サイト:https://citeduchocolat.com/
② シテ化学産業博物館 Cité des sciences et de l’industrie
体験型の博物館でプラネタリウムもあり、子供から大人まで楽しめます。
アクセス:パリのメトロ7番線 Porte de la Viletteで下車
公式サイト:https://www.cite-sciences.fr/fr/accueil
③ 香水作りを見学できる Fragonard parfumeur
フランスの香水メーカーFragonard社が提供する工場見学です。香水を作る過程を無料で見学できます。
アクセス:南フランスのカンヌから車で30分 または、カンヌから1時間に2本出ているグラース行きの電車+徒歩 トータル約50分
公式サイト:https://usines-parfum.fragonard.com/usines/usine-historique/
①~③の博物館はどれも興味深く、リピートしてさらに学びを深めたいと思えるクオリティでした。
フランス人のパリに対する思いは少し複雑?
世界的な観光地であるパリ。建築や街並み、美術館など多くの楽しみがあり、外国人観光客には言わずと知れた人気の都市です。しかし、フランス人にパリについて尋ねると、驚く反応が返ってきます。
「あ、パリ?フランスの首都だけど、町や地下鉄の汚さは同じフランス国民として恥ずかしいよ。国際都市であのレベルはちょっとねぇ。」
「街歩きは楽しいけど、曇り空と寒さ、本当に雨も人も多いわよね。」
「仕事の研修でパリには行ったよ。僕にとっては仕事の延長の場に思えて楽しめないよ。」
私がパリへ遊びに行くと言っても、「そうなの。スリに気をつけなさいよ!」というアドバイスのみで肩透かしをくらった印象です。
パリから電車で40分圏内の隣街に住み、パリによく遊びに行く親戚も「パリは遊びに行くには楽しいけど、あそこにアパートを買うなんてことは絶対いやだね。」
どうやら人が多く場所によっては治安に気を付けなければいけない、お天気も曇りが多い…などの理由からか、生活する環境には適してないと考えている印象を受けます。
フランス人の考え方は一部納得できる部分もあります。それでも、パリは街歩きで建築物を見るだけでも十分に楽しめるほど魅力的な場所であることは確かです。都市なので物価は高めですが、競合が激しいせいかクオリティは高いと感じることが多いです。
まとめ
日本人の私たちが、ゆっくり時間を取ってキャンプを楽しむというのは難しいかもしれませんが、花の都パリの観光と体験型博物館の組み合わせなら可能だと思います。また、カフェや公園での人間観察だけでも十分な発見がある思いますよ。
執筆 YUKO