フランス語を学んでみようと、まずは本屋に駆けこみ参考書を購入。わくわくしながらページをめくったとたん…難しい文法用語が目に入り、初めの意欲はどこへやら、この先の学習に不安を抱いた方はいませんか?(私がそうでした…)
でも安心してください。基本さえしっかりおさえれば、フランス語は思ったよりも簡単なのです。はじめの一歩を、一緒に踏み出してみましょう。
“歌って”発音を真似する
英語と違うのは「発音」です。本によっては、カナがふられているものもありますが、これはあくまでも参考程度に。実際の発音を耳に入れることが大切です。そして必ず真似をして発音しながら覚えていきましょう。
キラキラ星のメロディーにのせた英語の「ABC のうた」を、フランス語のアルファベで歌ってみるのもおすすめです。You Tube などで検索して、一緒に歌ってみませんか?
“聞いて”単語を覚える
アルファベが言えるようになったら、次は単語に挑戦!基本はローマ字読みです。ただフランス語には「特定のアルファベが並ぶと、読み方が変わる」という規則があるのです。それさえ覚えてしまえば、ほとんどの単語は読めるようになりますが、まだ勉強を始めたばかり。あせらず規則は後回しにしましょう。
まずは単語を耳で“聞いて”、目で単語の綴りを確認。そして口を使って発音します。CD付きの単語集を活用してもいいですし、知りたい言葉を辞書などで調べて単語帳を作成してもかまいません。ただ、言葉と一緒に必ず発音も調べ、音と一緒に覚えるようにしましょう。辞書に載っている発音記号がまだ分からなくても当たり前。インターネット等で実際の発音を聞くことができますので活用してみてください。
“口にだして”文を作る
単語が少し分かるようになれば、フランス語の勉強もぐんと楽しくなります。単語だけで会話が成立する場合だってあります。でもせっかくですから「文」で話せるといいですよね。
自分について話してみる
文の基本構成は英語と同じ「主語+動詞」です。初めは自分のことについて話す練習をしてみましょう。「私」を表すフランス語は「Je」 です。そして動詞。まずは 「être」 から始めましょう(日本語の「~です」を意味します)。
「être」は主語によって不規則に変化します。いきなり不規則動詞 ⁉ と驚かれるかもしれませんが「être」 はフランス語で一番使われている動詞ですので、初めに覚えておきましょう。主語が 「Je」の場合 「être」は 「suis」と変化し、「 Je suis ~」 で 「私は~です」という意味になります。
Je suis japonais(e). 私は日本人です。
Je suis content(e). 私は嬉しいです。
このように『Je suis』の後ろの単語を変えるだけで、いろいろなことが表現できます。
活用も“口にだして”覚える
動詞の活用は、頭で覚えるよりも“主語と一緒に口にだして”覚えてしまいましょう。たとえば 「Je suis ~」は、「Tu es ~」「Il ( elle ) est ~」「Nous sommes ~」「Vous êtes ~」「 Ils ( elles ) sont ~」と変化します。
字だけ見ると難しそうですが、音を聞き、九九を覚えたときのようにリズムにのせて口にだしてみてください。呪文のように何度も繰り返し、口が覚えてくれれば大成功。ほかの動詞も同じです。主語と一緒に発音して覚えていくと、実際に使うときに頭で考える前に、口からすらっとでてくるようになります。
文法も分かるようになる
耳と口を通して学んだ新しい単語や文法を、復習もかねて書いて覚えていきます。読んで書けるようになるための手助けとして、参考書を心強い味方として活用しましょう。今までは読んでもよく分からなかった文法の説明も、自分で聞いて口にだして覚えた文で使われていれば、すんなり頭に入ってくるはずです。
耳と口で学ぶ
中学校から英語を学んでいるのに、なかなか話すことができない…それは文法中心の勉強方法を行ってきたからだと言われています。そこで「聞いて・話す」を中心にフランス語を学ぶ方法をご紹介しました。
効率的に学ぶのが目標ならば、発音記号や基本的な文法を先に全部覚えてしまうほうがいいかもしれません。でも語学学習は続けていくことが大切です。そして続けていくには楽しさが必要です。身近にフランス語を話す人がいれば、楽しく“耳と口で学ぶ”ことができそうですね。いない場合は、語学学校などで生きたフランス語にふれてみるのもよいでしょう。
フランス語の勉強はまだ始まったばかりです。毎日ひとつでも新しい発見があり、喜びにつながりますように。
執筆 SAWA