クリスマスまでカウントダウン中の現在、フランス各地でマルシェ・ド・ノエル(marché de Noël:クリスマスマーケット)が開かれています。
各地のマルシェ・ド・ノエル
今年もフランス各地で、12月の風物詩マルシェ・ド・ノエルが開かれています。
東部アルザス地方にあるストラスブール(Strasbourg)やコルマール(Colmar)、北東部のメッス(Metz)やナンシー(Nancy)、光の祭典(Fête des lumières)と併せて知られているリヨン(Lyon)や南西部のトゥルーズ(Toulouse)など、伝統的なマルシェがたくさんあります。
パリのマルシェ・ド・ノエル
首都パリでは、2018年までシャンゼリゼ大通りで開催されていたマルシェがテュイルリー公園(jardin des Tuileries)に移り、人気を集めています。
また、修復中のノートルダム大聖堂(cathédrale Notre-Dame)を背景にしたマルシェにも多くの人が集まります。
マルシェには、食べ物やオーナメントなどを売るスタンドがずらりと並ぶほか、スケートリンクや観覧車、移動遊園地なども併設され、さまざまな世代が楽しめる場所となっています。
※なおテュイルリー公園のマルシェは、2022年11月19日から2023年1月8日まで、ノートルダム大聖堂のマルシェは12月9日から26日まで。変更となる場合も予想されますので、以下のリンクから公式サイトをご確認ください。
好みで選ぶマルシェ・ド・ノエル
パリでは伝統的なアルザス風のマルシェから、ゼロ・ウェエイストなど最新の環境保護のコンセプトにもとづくマルシェまで、さまざまな種類を楽しむことができます。
「オーセンティック」派の東駅マルシェ
例えば東駅(gare de l’Est)のマルシェは、アルザス名産物のプレッツェルやクグロフなどのお菓子が売られ、アルザスの雰囲気を残しているといいます。普段は訪れないエリアかもしれませんが、手軽に「オーセンティックな」マルシェ・ド・ノエルを味わうにはおすすめです。
「モダン」派のマルシェ
一方、「モダンな」だとして評判なのが、13区にあるスタートアップ集積施設のスタシオン・エフ(Station F)のマルシェ・ド・ノエルです。
数十社のスタートアップ企業がやクリエーターが、主にフランスで制作された商品を販売します。
また、環境保護のためのプロジェクトなどを行うラ・リシクルリー(La Recyclerie)でも、11月末から週替りで、環境負荷の少ない商品などを販売するマルシェが開かれます。
マルシェ・ド・ノエル品質調査
フランスの公共放送局フランス・テレヴィジオン(仏: France Télévisions)は、マルシェ・ド・ノエルで売られている商品の産地や由来を調査し、いくつかの商品の原材料や原産地の表示が必ずしも正しくないことを明らかにしました。
原産地の調査
例えば「カシミヤ100%」と書かれた35ユーロ(約5,030円)のスカーフは、専門家の解析によるとウール入り。
このスカーフを販売する店主は、「それもそのはず、カシミヤ100%なら200ユーロから300ユーロ(約28,730円〜43,100円)はする」と(なぜか)納得の様子だったようです。
原材料の調査
最も長いマルシェ・ド・ノエルの歴史をもつ都市のひとつ、メッス(Metz)では、マルシェの主催者による検査が行われました。
あるスタンドは、14ユーロ(約2,010円)の破格でフォアグラのサンドイッチを販売していました。
しかし材料を検査したところ、販売者は鴨をつかったフォアグラと、伝統的な製法で作られたフォアグラを勘違いし、サンドイッチを作っていたことが発覚しました。
売り手も冷や汗
このような不正が明らかになると、場合によっては1500ユーロから30万ユーロ(約21万5千円〜4310万円)の罰金が課されるそうです。
上記のケースにおいては、卸売業者との情報ミスなどが原因として大事にはならなかったようですが、売り手も「知らないうちに」間違いを犯さないよう、神経を尖らせなければならないのです。
日本でも楽しめる
日本でも日比谷公園、六本木ヒルズ、スカイツリータウン、赤レンガ倉庫、また中之島公園(大阪)や久屋大通公園(名古屋)、全国の百貨店などでクリスマスマーケットが行われています。
様々な場所のマルシェをのぞいて、楽しくアドヴェンドを過ごしましょう!
執筆あお
参照
L’association l’art et la Seine Marché de Noël HP
Ville de Paris Noël aux Tuileries
Station F Marché de Noël HP
La Recycrie Marché de Noël HP
Fashion Press 【全国のクリスマスマーケット2022】