フランスで事実婚制度”パックス(PACS)”が結婚を上回るか

2020.02.12

結婚

フランスにはパックス(PACS)という事実婚の制度があり、カジュアルなカップルの在り方として人気を博しています。2月11日(火)の報道で、そのパックスを利用する人々の数が年々増えていて、もうすぐ従来の結婚を選ぶ人の数よりも多くなることがわかりました。

 

減少し続ける結婚

公的統計の作成をしているフランス国立統計経済研究所(Institut National de la Statistique et des Études Économiques、INSEE)の調査によると、フランスでの結婚の数は2018年に23万4735組で、2年連続で僅かに増加しました。しかし、長期的に見るとその数は減少傾向にあります。

1958年から1972年までは結婚年齢が下がったり、ベビーブームがあったことにより結婚の数は増加し、ピーク時には42万3000組が結婚しました。その後は減少に転じ、2000年には30万組になりました。2019年は23万組を切ったと見られています。

フランスでは2013年に同性婚が合法化されましたが、同性婚の割合は結婚全体の3パーセントにとどまり、結婚の数の減少に歯止めはかかりませんでした(2014年の同性婚の数は1万552組で、2018年は6386組でした)。

 

パックス(PACS)の利用者の増加

一方、1999年に始まったパックス制度の利用者は徐々に増え、結婚をする人々の数に迫ってきています。2018年には結婚が全体の53パーセント(23万4735組)、パックスが47パーセント(20万8871組)と、両者はこれまでで最も近い割合になっています。

2019年の正式なデータはまだ出ていませんが、パックスの方が結婚よりも多かったと推測されています。

今後もパックスを選ぶ人々が増えていくのでしょうか。カップルの在り方が今、少しずつ変化しているようです。

執筆・Shunsuke

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