カンヌ映画祭とアヌシーアニメ映画祭で受賞 話題の「失くした体」今日フランスで公開

2019.11.06
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本日(6日)、今年のカンヌ国際映画祭(Festival International du Film de Cannes)の国際批評家週間において、アニメ映画で初めて同部門でネスプレッソ大賞(グランプリ)を受賞し、アヌシー国際アニメーション映画祭(Festival International du Film d’Animation d’Annecy)でも長編映画賞と観客賞を受賞した話題の作品、「失くした体(J’ai perdu mon corps)」がフランスで公開されました。(トップ画像はREZO FILM)

 

失くした体/J’ai perdu mon corps

この映画は、失った自分の体を求めて、解剖学の実験室から飛び出した「手」がパリの街を彷徨う物語で、手の視点で描かれています。

パリの街や地下鉄などの様子が細かく忠実に描かれていて、華やかなイメージのパリではなく、手の視点でみた少しダークなパリの一面が表現されています。

物語

パリ。
モロッコからの移民であるナウフェル(Naoufel)はガブリエル(Gabrielle)と恋に落ちます。

その街の少し先の解剖学の実験室で、切断された手が実験室を飛び出し、自分の体を見つけるためにパリの街をさまよいます。手は自分の過去を思い出し、酷い事故によって手が切断されるまでの、自分の持主との思い出が散りばめられた場所を目まぐるしく駆け巡ります。

手、ナウフェルそしてガブリエルの3人の話が、まるで糸の様に絡み合い、詩の様に美しく紡がれて溶けていきます。

 

脚本・監督

作家で脚本家の、日本でも大ヒットとなった「アメリ(Le Fabuleux Destin d’Amélie Poulain/2001年)」の脚本を手掛けたギヨーム・ローラン(Guillaume Laurant)氏が、自らの書いた小説「ハッピーハンド(Happy Hand)」を基に脚本を担当し、フランスのアニメーション映画監督、ジェレミー・クラパン(Jérémy Clapin)氏が監督を務めました。この作品がクラパン監督の初の長編アニメーション映画です。

他とは違う体や身体感覚の異常をテーマに

クラパン監督は、これまでに、 前に頭が傾いて地面しか見えない男と頭が後ろに傾いている女を描いた「Une histoire vertébrale(脊椎の物語/2004年)」、自分の体が自分の意識から91センチメートルだけずれた男の話「Skhizein(スキゼン/2008年)」、そして鴨ににた奇妙な生き物を鴨として育てる「Palmipedarium※(パルミぺダリウム/2012年)」など、他とは違った体や身体感覚の異常というテーマを基に短編映画を作ってきました。
※もととなった語はpalmipède 水かきのある鳥の意味

今回の作品「失くした体」も、本体から切り離された手が主人公で、クラパン監督の独特の世界が広がっています。

世界184カ国でネット配信予定

カンヌ国際映画祭とアヌシーアニメ映画祭で高い評価を受けた「失くした体」。完成までに7年もの歳月を費やしたそうですが、映画祭での受賞をきっかけに大きく注目され、映像ストリーミング配信会社のNetflixが、フランス、トルコ、中国、ベルギー、オランダ、ルクセンブルクを除く184カ国で配信権を取得し、11月29日(金)に配信が予定されています。

フランスでは、現時点ではNetflixによる配信の予定はありません。

話題の「失くした体」、フランス滞在中の方は是非映画館で、それ以外の地域の方はNetflixでの配信で、是非ご覧になってみてはいかがでしょうか。
クラパン監督のその他の作品はこちら←でご覧いただけます。

執筆:Daisuke

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