フランス鉄道エコロジー化の試金石、仏アルストム社が水素列車への移行を推進

2018.11.22
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Von ubahnverleih - Eigenes Werk, CC0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=52632245

11月21日(水)、TGV(Train à grande vitesse)の製造で知られる仏アルストム(Alstom)社は、2019年初頭の水素列車の注文に向けて、フランスの地方自治体へのアピールを開始したと発表しました。(画像はWikipediaよりお借りしました。)

 

まずはフランスの地方の快速列車に30台

世界の鉄道車両の2割強のシェアーを誇り、TGVの製造で世界的に知られるアルストム社は、フランスの地方を走る快速列車TER(Transport express régional)用の水素列車の営業を、地方自治体向けに開始しました。

今回注文を受け付ける列車の車両は、現在フランスの地方を走るレジオリ(Regiolis)と呼ばれる電気とディーゼルのバイモード型車両の「水素+ディーゼル版」です。水素は、利用時に二酸化炭素(CO2)を排出しないため、世界規模で注目されています。来年の3月末までに、まずは30台前後の受注を期待しています。

脱ディーゼル列車

この水素列車は今年の9月には、既に北ドイツを走っています。同社の営業部長オリヴィエ・ドゥルクロア(Olivier Delecroix)氏は、「フランスでは、大体今から10年後に現在走っているディーゼル車両の入れ替え時期がきます。その時に環境にやさしい車両を提供することを目指しています」と記者会見で発表しました。

氏はまた、「弊社はディーゼルに代わる、温暖化ガスを排出しない車両技術を保持しているため、今から10年後に450台から500台の車両の交換時期が来たとき、その準備ができています。もし、その時期に水素列車に移行せず、再度ディーゼル車両に交換した場合、鉄道の温暖化ガス排出ゼロ化は、次の入れ替え時期である2060年か2070年となり、大幅に遅れをとってしまいます」と、フランスの鉄道全体のエコロジー化に意欲を見せています。

ドゥルクロア氏は、「フランス国鉄(SNCF)は2035年ごろに「脱ディーゼル」を目標にしており、それまでにディーゼル列車から水素列車への移行が鉄道市場の常識になっている事が重要」だとも語っています。

 

フランス鉄道エコロジー化の試金石

アルストム社は、フランスの鉄道網全体の温暖化ガス排出ゼロに向け、「まずは30台前後の水素列車を2024年あたりから試験的に、TER路線で実際に走らせる必要があります。そのためには、プロトタイプを作って車両の認可を取らなくてはなりません。政府は、2022年にはフランスでの水素列車の走行の認可を開始する意思を表明しており、日程的には問題ない」と自信を見せています。

とはいえ、同社が認可をクリアするには、何よりも来年の3月末までに、30台の列車の注文が必要です。営業部長によると、「フランスの地方自治体の多くが興味を示している」とのことですが、残念ながら欧州一列車の本数が多いパリおよびイル=ド=フランス圏(Île-de-France)は、興味を示していないようです。

執筆:マダム・カトウ

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