17日(火)、カンヌ国際映画祭が開催されることで知られる南仏のリゾート地、カンヌ(Cannes)のビーチで、先週の水曜日(11日)に不発弾が発見されたことを受けて、19日(木)の午前中に海上で爆破処理されると発表がありました。
不発弾は第二次世界大戦時のもの
不発弾は第二次世界大戦時に使用されていたイタリア製の122mm榴弾で、カンヌのパルム・ビーチ(Palm Beach)の波打ち際からわずか数十メートル、水深2メートルにむき出しの状態で、海の清掃を行っていたダイバーによって発見されました。
地中海沿岸警備隊(Préfet maritime de la Méditerranée)が管轄する、専門のダイバーが調査した結果、第二次世界大戦時に、フランスを始め、ナチスドイツ、フィンランドなど様々な国が使用し、大戦後も朝鮮戦争や中東戦争などでも用いられた、122㎜榴弾砲の不発弾であることがわかりました。
ニースでは過去にも不発弾が見つかる
2017年の5月には、カンヌからほど近いニース(Nice)の海岸でも、長さ1メートル、重さ250キロの不発弾が発見され、海岸からわずか50メートル沖で爆破処理されています。
パルム・ビーチは閉鎖
不発弾が発見されてから、パルム・ビーチは一般には解放されていません。当局は、海水浴客がビーチに入るのを防ぐため、ビーチ周辺にバリケードを張り、警察がパトロールを行っています。
不発弾から半径50メートルの海域では、ダイビング、航海、船の係留など、全ての立ち入り、活動が制限されています。
周辺は全て封鎖 住民は避難
調査の結果、地理上の問題からすぐにその場で処理をすることができなかった為、爆破処理は19日(木)の午前7時~9時の間に行われます。
爆破処理に伴い、不発弾から半径100メートルの全住民に対して避難処置がとられ、また半径100メートル~300メートルの住民は屋内待機処置がとられます。また、爆破処理の際は、半径700メートル以内のすべてのエリアで海水浴やダイビングなどの海のレジャーが禁止され、300メートル以内では船舶の通行など、すべての海洋活動が禁止されます。
カンヌに滞在予定のある方は、現地の最新の情報を常に入手し、危険な場所には立ち入らないようにしましょう。
執筆:Daisuke