フランス 10月31日も再び大規模デモ、パリの行進ルートは?

2026.10.30

デモ 20261031筆者撮影

2026年10月30日(金)、物価高騰による政府への抗議運動は、明日31日(土)もフランス全国180カ所で開催されます。パリ市内でも14時よりデモ行進が行われます。17日よりすでに2回、毎週土曜日に行われているこのデモ行進ですが、今週末はハロウィーンと重なることから、夕方から深夜にかけて暴動などに発展することが懸念され、警察はさらなる厳戒態勢を敷いている、と地元メディアが報道しています。

 

「黄色いジャケット」、労働組合に学生組合の合同デモ行進

9月中旬に始まった高校生のデモに端を発した抗議運動は、物価高への不満を表明する大規模なデモに発展しています。

明日31日も、パリ市内では複数のよびかけによるデモ行進が同時に行われます。

フランスの複数の労働組合が呼びかけ、そこに大学生の学生組合が連帯しています。デモのルートとして、バスティーユ広場(place de la Bastille)からナシオン広場(place de la Nation)をパリ警視庁に申請していましたが、警備上の都合で、同庁は直前にこのルートをデモ禁止区域に指定しました。

すでに複数回のデモ行進ルートになり、道路わきに飲食店や商店が多いパリの中心地を避けるため、パリ警視庁はポルト・ドゥ・バニョレ(porte de Bagnolet)からポルト・ドゥ・シャラントン(porte de Charenton)にかけて、つまり市街地を避け環状線沿いのルートを提案しています。

しかしながら、組合側はパリ市内の象徴的な場所、フランス革命のシンボルバスティーユ監獄後のバスティーユ広場や抗議運動のシンボル共和国広場(place de la République)で開催を主張、許可なくとも希望のルートでデモを決行する構えを見せています。

一方、政府はシャンゼリゼ大通りなど世界的に有名な観光名所や、警備が困難な場所を避け、昨今の暴徒化などによる商店への被害も甚大なため、同一カ所でのデモが繰り返されることを回避しようとしています。

黄色いジャケット運動、再燃

2018年11月、ガソリン税に端を発し、草の根的にフランス各地で巻き起こった抗議運動「黄色いジャケット運動」(Gilets jaunes)は、「物価高」に対する政府への抗議を表明し、今月17日、24日に続き、労働組合、学生組合らと共に3回目のデモを行います。

 

SNSで「ハロウィーン・パーティー」と称し、広場などで集会、高い暴動リスク

ニュネス(Laurent Nuñez)内務大臣の発表によると、31日の夕方から夜にかけて、ハロウィーン・パーティーと称してSNS上で呼びかけた若者の集まりが複数あり、デモに便乗して暴動を起こす可能性が高いと発表しています。そのため、各地で厳戒体制が敷かれます。

パリ市内、警察7万人動員

パリ市内では、デモ行進のルートの交渉が県知事と組合側との間で現在も続けられています。

パリ市の警備は、国家警察だけでなく、テロなど危険性の高い事件の際に出動する特殊部隊(RAID)も投入し、万が一の場合に備えると発表されています。

さらに、パリ市警察は市街地のパトロールを行い、市民の安全を確保します。

部分的外出禁止令、共和国広場とシャトレ・レアール地区

先週末同様、明日31日(土)、23時~11月1日(日)6時まで、11月1日23時~2日(月)6時まで、レピュブリック広場およびシャトレ・レアール地区(Châtelet-Les Halles)は、外出禁止となります。

 

度重なる週末のデモ、個人商店などに打撃

毎週土曜日に繰り返される抗議運動で、デモ隊の通り道やその付近にある商店は、毎回閉店を強いられています。

ショーウィンドウを壊されたり、ドアを壊して侵入し商品を略奪されるケースが相次ぎ、店には分厚い板でバリケードを張るなど自己防衛措置が施されています。

17日と24日の土曜日に閉店したモンペリエ市(Montpellier )の個人商店では、平時の10%しか売り上げがありませんでした。メディアの取材に答えた店主は「ハロウィーンで本来なら通常より売り上げが高くなるはずだったのに」と肩を落としています。

フランスの法律で、日曜営業は年間12回のみ許可されていますが、デモによる閉店の見返りとして、11月1日の営業は特別に許可されています。

日曜営業が「チャンス」ととらえる商店もある中、スタッフのやりくりや追加の給与発生に「到底無理」と答える商店も多々あります。さらに、日曜営業していることを顧客に告知できないため、開けても無駄になる可能性も大です。

2018年の黄色いジャケット運動は11月17日に始まりました。この年のクリスマス商戦に大打撃をあたえたことが脳裏をよぎります。

出典:FranceInfo、LeParisien、France24

執筆:マダム・カトウ

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