フランス語が話せる友人に勉強のコツを聞いたとき「フランス語でひとりごとを言ってみるといいよ!」とすすめられました。頭に浮かんだことをフランス語に訳し、さらに声に出してみるといいとのこと。
一日の中で、ちょっとした疑問や考えが思い浮かぶことがありますよね。そのような、ふとした思いは「Je me demande(…かなあ)」を使って表現することができます。
代名動詞 se demander
demander「…を求める、…を尋ねる」の代名動詞 se demander は「自問する、…だろうかと思う」という意味をもちます。自然な日本語にすると「…かなあ」と訳せます。
フランス語には、論理的判断による penser や直感にもとづく croire など「思い」に関する動詞がいくつかありますが、se demander は疑いのニュアンスを含んでおり、確証が持てないことを表現するときに使われます。
「Je me demande…」の使い方
自問する内容に合わせて Je me demande の後ろに、où(どこで)quand(いつ) comment(どうやって)qui(誰が)pourquoi(なぜ)といった疑問詞を続けます。
Je me demande où aller déjeuner.
– どこでランチをしようかなあ。
Je me demande quelle heure il est.
– 今何時かなあ。
Je me demande quand il arrivera.
– 彼はいつ着くかなあ。
Je me demande comment Yuka a trouvé son petit ami.
– ユカはどうやって彼氏を見つけたんだろう。
Je me demande pourquoi elle a ri.
– どうして彼女は笑ったんだろう。
qu’est-ce que(何を)は ce que、qu’est-ce qui(何が)は ce qui に変わります。
Je me demande ce qu’il faut faire.
– どうしたらいいんだろう。
Mon mari ne rentre pas encore. Je me demande ce qu’il a.
– 夫がまだ帰ってこない。どうしたんだろう。
Miki est absente du travail depuis quelques jours. Je me demande ce qui se passe.
– 数日前からミキが仕事を休んでいる。どうしたのかなあ。
「…かなあ」と自問したときに、oui もしくは non で答えられる文には si(…かどうか)をつけます。
Je me demande si je dois accepter.
– 受け入れるべきかなあ。
Je me demande si je vais partir en France.
– フランスに行こうかなあ。
“フランス語でひとりごと” 3つのメリットと注意点
1)記憶に定着しやすい
身のまわりのことや、自分の体験や感情にもとづいた言葉はより実用的で記憶に残りやすいでしょう。
2)フランス語が口から出やすくなる
日常的にフランス語を声に出すようにしていると次第に瞬発力が上がり、実際の会話のときにフランス語が口から出やすくなります。
3)習得できていない表現や発音に気づきやすい
知らない単語や表現、スムーズに発音できない部分などに気づけるので、自分のレベルを把握できて学習に役立ちます。
ひとりごとのデメリットは、間違っていても訂正してもらえないということです。また、会話とは違い、相手の反応に対して返答するという練習はできません。
ひとりごとでフランス語を話すことに慣れつつ、レッスンを受けるなどして定期的にネイティブの人と会話し、正しい文法や発音を教えてもらうのがおすすめです。
Natsuko