前回に続き、今日もアートの話題。中でも全世界的にポピュラーになってきたストリートアートのお話です。
ストリートアート展に行ってみよう
フランスでもストリートアートは市民権を得たようで、良く耳にするようになりました。最近では、カレの移民キャンプ近くに、有名な覆面アーティストのBanksy(バンクシー)が描いたApple創始者、故スティーヴ・ジョブズが話題に上っていました(ジョブズは、シリア移民の出身)。
また、6月末まではパリのルーヴル美術館で、ストリートアートを行うJR展がありました。その一環である、ピラミッド消滅プロジェクトが印象的で、国内外のメディアで盛んに流されたので、目にした方も多いでしょう。(画像はこちらからどうぞ)
ストリートアートのエクスポを開くところも増えています。例えば今、シャンパーニュの故郷ランス(Reims)ではC215展が開催中です。
C215展に行ってみた
場所はCéllier(セリエ)。住所は 4 bis, rue de Mars, Reims。
会期は7月31日まで。
毎週水曜から日曜の14時~18時。
入場無料です。
ポストや、古い車、便器、果てはトイレットペーパーまで、普通ならとてもキャンバスにならないようなものに絵が描かれていて驚きます。C215自身の言葉によれば、白い紙や布ではないものを前にした方に、インスピレーションを感じるのだそうです。
トイレットペーパーに描かれたC215の作品
個人的にはR2-D2とその従兄(?)の組み合わせが気に入りました。
他にも、元素周期表に描かれたマリー・キュリーの絵だとか、酸素ボンベに描かれたクストー(海洋学者クストーは、潜水でも知られており、海洋記録映画『沈黙の世界』(1956)は、いまだに知らない人がいないほど有名)だとか、連想に感心する作品が多くあり、そういう意味でも見ていて楽しいエクスポです。
『沈黙の世界』と題された作品
まとめ
ランスまで行く時間がない方もご安心ください。パリでは、フランス語か英語のストリートアートツアーも組まれています。
左岸やベルヴィルなどで、実際に町を歩きながらストリートアートを鑑賞したり、一緒になって壁にグラフィティを描いたりできるようです。興味のある方はぜひチェックして、普通の観光では体験できないパリの一面を見て来てください。
執筆:冠ゆき