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2026年10月6日(火)、フランスにおけるポテトチップスの売り上げは年々増え続けています。大手メーカーはこぞって新しい風味を開発して種類を増やす一方、小規模のじゃがいも農家も「手作り感」を売りにしたポテトチップスを生産し、収入源を広げている、と地元メディアが取材しています。
多すぎる風味、「選べない」ほど
「アペロ(apéro)」(食前酒、アペリティフの略で「ちょっとした飲み会」の意)のつまみにポテトチップスは定番です。ところが、ここ数年でスーパーの売り場では種類が増え、どれを選んだらいいか、選ぶのにかなり時間がかかるようになりました。
シェーヴル(山羊のチーズ)とエスペレット唐辛子風味、バーベキュー風味、ラクレット(チーズ)風味、マスタード風味もさることながら、「伝統的製法」や「かまど焼」など、どこがどう違うのかわからないものも多数見受けられ、売り場の前でメディアの取材に答えた女性客は「もう種類が多すぎてなにを選んでいいかわからない」と圧倒されていました。
小規模農家もポテチ市場に参入
需要が増え続けるポテトチップス市場に、じゃがいも農家も参入し始めました。
北フランス、ダンケルク(Dunkerque)で家族経営の小規模農家では、毎年500トンのジャガイモを生産しています。その多くは「フレンチフライ」を作る大手企業に販売されますが、残ったジャガイモでポテトチップスを製造しています。
この農家では4年前に、工場建設費用などを含め25万ユーロ(約4,450万円/1ユーロ=約178円)を投資し「Chips en N’ord」(シップス・オン・ノール:黄金の(en or)と北のノール(Nord)地方を引っ掛けて)という「ご当地ブランド」でポテトチップスを売り出しました。
現在、5人の従業員を雇用し、一日あたり700~1,000袋のポテトチップスを製造しています。オーナーのマチルド・ゴゼ(Mathilde Gozé)氏は、「今ではジャガイモの売り上げにポテトチップスの売り上げが近づいてきた」と述べています。
フランス人のポテトチップス消費、3年で12%増
フランス人の過去1年間のポテトチップス消費額は9億5,800万ユーロ(約1,308億円)で、3年前に比べ12%も増えています。この大幅な売り上げ増に貢献しているのは、味付けのバリエーションが増えたことと試食ビデオのSNS上の拡散です。
パリ南西部の広大な農業地帯、ボース地方(la Beauce)のジャガイモ農家、マチュー・メゾン(Matthieu Maisons)氏は、「Chips Belsia」(シップス・ベルシア)を製造販売していますが、発売当初は定番の塩味ともう一種類しか出していませんでした。
新風味=マーケティング効果、競争激化であの手この手
最近、新フレーバー「レモン&ペッパー」を開発したという同氏は、種類を増やす事でスーパーの売り場で自社ブランドが占める割合が増え、「消費者の目に留まる確率が上がり売り上げが増える」と説明しています。つまり、種類が多ければ多いほど、ブランド名がずらりと陳列棚にならび、その分ブランドの認知度が上がるというわけです。
SNS上で紹介されれば、認知度が上がる一方、次から次へと新しい情報が上がってくるため、メーカー側も次々と新しい風味を打ち出していく必要に迫られます。
その種類は現在数百あり、ポテトチップスといえば「塩味」が当たり前と思いきや、最近「甘味」のポテトチップスも販売されています。
ブルターニュ発のポテトチップス、イギリスで絶賛
英ガーディアン紙が今年の夏掲載した「一風変わったフレーバーのポテトチップス」ランキングで、ブルターニュ地方のブランド「ブレッツ(Brets)」が発売する「フライドポテトソース味」が、見事1位に輝きました。この「ピリッと辛いマスタードとマヨネーズをカリっとしたソースでコーティング」したポテトチップスが絶賛され、「やみつきになる」と読者から評価されています。
この商品は「オリジナリティー部門」で10点満点を獲得、同社の「ファラフェル風味」と「スペアリブ風味」も上位にランクされています。
「プリングルス(Pringles)」「ティレル(Tyrrells)」「ウォーカーズ(Walkers)」など、ポテトチップスの大手メーカーがしのぎを削るイギリス市場での仏メーカーの快挙は喜ばしいことです。
ちなみに、イギリスで「チップス」(chips)といえば、名物「フィッシュ・アンド・チップス」のチップス、つまりフライドポテトのことで、ポテトチップスは「クリスプス」(crisps)と呼ぶそうです。
出典:FranceInfo、20minutes
執筆:マダム・カトウ












