2026年8月25日(火)、パリ近郊、セルジ―=ポントワーズ(Cergy-Poitoise)に新しいテーマパークが誕生します。パリを訪れたサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、24日、マクロン大統領との間で経済協定を結び、その一環としてパリ近郊に3つのテーマパークを建設することで合意した、と地元のメディアが報道しています。
マンガ好きで意気投合、60億ユーロ、22,000人の雇用創出の経済協定へ
マクロン大統領は、2024年12月にサウジアラビアを訪問した際、非公式の場で互いにマンガ『ドラゴンボール』好きだったことから、ムハンマド皇太子と意気投合したと、エリゼ宮(l’Elysée:大統領府)は発表しています。
そして、数週間後にはサウジによる60億ユーロ(約1兆1,153億円/1ユーロ=約184円)の投資により、22,000人の雇用、さらには従業員とその家族向けの住宅の建設へと話は発展しました。
3つのテーマパークは、ユーロディーズニー同様、同じ敷地内に作られます。
そのうちの一つは、日本の漫画がテーマになることは確実といわれ、公式にはまだ決定事項とされていませんが、『ドラゴンボール』になる可能性が高いようです。
ユーロ・ディズニーから車で1時間半は利点か?
建設予定地に選ばれたセルジ―=ポントワーズ(Cergy-Poitoise)は、ユーロ・ディズニー同様に、パリを含むイル=ド=フランス地域圏(Île-de-France)内にあります。
パリの北西部に位置し、パリ市内と郊外を結ぶ高速鉄道RERが通っています。ユーロ・ディズニーは、この同じ路線上の東の郊外に位置しています。
強豪ディズニーまでの所要時間は、列車でも車でもわずか1時間半であることから、立地的に不利ではないかと思われがちです。
しかしながら、サウジの投資家は、例えば金曜日はディズニーに行き、土曜はパリ市内観光し、日曜日は新しいテーマパークに行くという日程が組めるという大きなメリットがあり、フランス国内だけでなく、世界中の観光客を取り込めるとみています。
90年代に撤退したテーマパーク跡地
セルジ―=ポントワーズのもう一つの利点は、すでにテーマパーク建設に必要な巨大な敷地がすでにあることです。
セルジ―=ポントワーズには、1991年にオープンしわずか4年で閉園に追い込まれた『ミラポリス』(Mirapolis)というフランスのおとぎ話のテーマパークの跡地(約55ヘクタール)があるのです。
『ドラゴンボール』と共に育った「大人」がターゲット
このプロジェクトについて、テーマパークの専門家でパーク・エ・ロワジール誌の出版部部長、ゲニー(Maxime Guény)氏によると、サウジアラビアは今年の1月に、同国初のテーマパーク『シックス・フラッグス』をオープンしたばかりです。一方、フランスのテーマパーク市場は成熟していますが、飽和状態ではありません。今回『ドラゴンボール』という、漫画ファンの層をはるかに超えて、幅広い人気を誇るライセンスを使用します。
制作会社の東映アニメーションによると、フランスの24歳~45歳における『ドラゴンボール』の認知度は94%に達しています。ファン層の親が子供連れで遊びにくることで、世代を超えたファンをつかむことができるとみています。
地元メディアは、任期終了まで1年を切ったマクロン大統領が合意したこのプロジェクトが果たして後任者に受け継がれるかどうか不明であること、さらに、同市議会議員の中には、観光誘致より住民の要望に沿ったプロジェクトにすべきだという声も上がっていると報道しています。
出典:franceinfo
執筆:マダム・カトウ











