フランスで最も美しい宮殿と称され、パリ・オリンピックの会場としても話題となったヴェルサイユ宮殿。パリから1時間かからずにアクセスできる場所にあります。この記事では、パリからヴェルサイユへの行き方や日帰り旅行モデルプラン、そして見どころや周辺のおすすめレストランなどをまとめて紹介します。
ヴェルサイユとは
パリから南西約20km、電車で30〜40分ほどの場所に位置するヴェルサイユ( Versailles )。かつてフランス絶対王政の象徴として栄えたこの街は、17世紀にルイ14世(太陽王)が築いたヴェルサイユ宮殿で知られています。現在、ユネスコ世界遺産にも登録され、フランスで最も壮大で美しい宮殿と称されています。
フランス革命の舞台としての歴史的価値はもちろん、目を奪う宮殿建築そのものや数々の芸術作品を所蔵していることから、文化的価値も最高峰とされるスポットです。黄金の門、きらびやかな鏡の間、そして果てしなく続く庭園は、今も多くの人々を魅了しています。
パリからのアクセス
電車で行く場合
・出発駅:パリ・サン=ラザール駅(SNCF)またはモンパルナス駅
・路線:RER C線
・降車駅:ヴェルサイユ=シャトー=リヴ=ゴーシュ駅
・所要時間:約30〜40分
・料金:片道2.5ユーロ〜
駅から宮殿までは徒歩約10分。駅を出ると、広い並木道の先に宮殿の黄金の門が見えてきます。日帰りで往復する場合は Mobilis 4ゾーンの1日乗車券を使うと便利です。
車で行く場合
パリ中心部からA13高速道路を利用し、約1時間でアクセス可能です。宮殿周辺にはいくつかの有料駐車場があり、庭園散策やマルシェ巡りを含めた小旅行にもぴったりです。
ヴェルサイユ宮殿の見どころ
鏡の間(Galerie des Glaces)
ヴェルサイユ宮殿といえば、まず思い浮かぶのが「鏡の間」です。長さ73メートルの大広間には、357枚の鏡と17の窓が向かい合い、まばゆい光が反射しあいます。
ルイ14世の権力を象徴する空間であり、1919年には第一次世界大戦の終結を告げるヴェルサイユ条約がここで調印されました。
王と王妃の居室
豪華な装飾が施された「王の寝室」や、マリー・アントワネットの「王妃の寝室」も見逃せません。細部にまで及ぶ金箔装飾や天井画は、まるで絵画の中に入り込んだような体験を与えてくれます。
芸術的なフランス式庭園
造園家ル・ノートルが手掛けた幾何学的な庭園は、まさに芸術作品。広大な庭園に噴水や彫刻が点在し、季節ごとに異なる景色が楽しめます。
マリー・アントワネットが愛した離宮
少し足を伸ばせば、マリー・アントワネットが愛した離宮「プチ・トリアノン」や、田園風の「王妃の村里」へも行くことができます。メインの宮殿からは少し離れていますが、観光客も比較的少なく静かな雰囲気を楽しむことができます。
ヴェルサイユのおすすめレストラン・カフェ
観光の合間に、宮殿周辺でのランチやティータイムはいかがでしょう。ヴェルサイユの街には、洗練されたビストロや老舗カフェが点在しています。
・La Petite Venise:庭園内にある人気レストラン。歴史的建物を改装した優雅な空間で本格イタリアンをいただけます。
・Ore – Ducasse au Château de Versailles:有名シェフ、アラン・デュカス監修のモダンフレンチ。宮殿内で特別なランチを楽しめます。
・Angelina Versailles:パリの名店アンジェリーナの支店。名物のモンブランとショコラ・ショーが絶品です。
パリ⇔ヴェルサイユ 日帰りモデルプラン
パリから片道1時間もかからないため、1日あれば主要スポットをゆっくりと回ることができます。ぜひ旅行プランの参考にしてみてください。
ヴェルサイユ宮殿の開館時間は、4月から10月は09:00~18:30、11月から3月は09:00~17:30です。
09:00 パリ・サン=ラザール駅またはモンパルナス駅出発
09:45 ヴェルサイユ=シャトー駅到着
10:00〜13:00 ヴェルサイユ宮殿見学(鏡の間・王の居室など)
13:00〜14:00 ランチ
14:30〜16:00 庭園・トリアノン散策
17:00 ヴェルサイユ=シャトー駅出発
17:45 パリ・サン=ラザール駅またはモンパルナス駅到着
まとめ
壮麗な建築と広大な庭園が広がるヴェルサイユは、まさにフランスの芸術と歴史の象徴です。鏡の間に差し込む光、整然とした庭園の眺め、そしてマリー・アントワネットの静かな離宮。そのすべてが、訪れる人にフランスの壮大な歴史を感じさせます。パリから気軽に行ける日帰りスポットとして、ぜひヴェルサイユへ足を運んでみてはいかがでしょう。
執筆 Yuzu












