パリのピカソ美術館40周年 2030年に彫刻公園をオープン

2025.09.30

2025年9月30日(火)、パリ国立ピカソ美術館 (Musée National Picasso, Paris)に併設してピカソの彫刻を集めた庭園が造られ、2030年に入場無料の公園として一般に公開されます。フランス「庭園の日」(Fête des Jardins)の27日、開館40周年を記念して、ピカソ美術館館長、セシル・ドゥブレ―(Cécile Debray)が発表しました。

 

開館40周年、パリ・ピカソ美術館に併設する彫刻公園

1985年に開館してから40年が経過、現在世界最大のピカソの作品のコレクションを所蔵しています。

「ピカソ2030」と名付けられたこのプロジェクトで造られる庭園は、近代絵画の巨匠ピカソにささげた「初の青空美術館」と位置づけることができる、とドゥブレ―館長は説明しています。

実は一般にはあまり知られていない美術館の庭部分と、それにつながる小さな広場をあわせた2,300平米あまりの敷地に公園が造られ、ピカソのの代表作の一つ「山羊」(« Chèvre »)をはじめとする10数点のブロンズ彫刻が設置されます。

開園後は、入場無料、パリ市内の他の公園と同じ開園時間で一般公開されますが、運営はあくまでもピカソ美術館の管轄下におかれます。

パロマ・ピカソも絶賛

ピカソの娘で、ピカソ財団(administration Picasso)の会長のパロマ・ピカソ(Paloma Picasso)は、彫刻公園の創設について、「生前の父がそうだったように、生き生きとして、父のレガシーを讃える素晴らしいプロジェクト」であり、「パリは父にとって第二次大戦中(1939年~45年)を過ごした非常に重要な場所で、長い間アトリエを置いていました」とコメントしています。

 

パリでピカソの作品がある風景、都会の中に非日常

ニューヨークやシカゴにはすでにピカソの彫刻がおかれている公共スペースが存在しますが、パリでは初めての試みとなります。

ドゥブレ館長は、この公園は「都会の日常から離れた、ピカソ風のちょっとした心地よい場所」、「ピカソの作品をバックに、緑地で小さな子供があそんでいる」という場所になるだろうと述べています。

さらに、公園内にカフェ・レストラン、近代美術書の本屋、教育スペースなども併設される予定です。

総工事費用5,000万ユーロ、財源はピカソ財団とメセナ

パリ市及びフランス文化庁も支持するこのプロジェクト、総工事費用の5,000万ユーロ(約86億9000万円/1ユーロ=約173円)は、すべてピカソ財団と企業の文化振興活動によって賄われ、公的資金は一切投入されません。

工事は2028年に着工されますが、その間もピカソ美術館は開館しています。

執筆:マダム・カトウ

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