2025年5月13日(火)、本日19時、第78回目のカンヌ映画祭が開幕します。男女格差の解消を目指すカンヌ映画祭では、今年の審査委員長をフランスのベテラン女優ジュリエット・ビノシュ(Juliette Binoche)が務めます。名誉パルムドール賞に選ばれたロバート・デニーロ、『アウト・オブ・コンペティション部門』に『ミッション・インポッシブル/ファイナルレコニング』が選ばれたトム・クルーズなど、数多くの大スターが来仏し、今年も華やかな盛り上がりを見せています。
156か国から過去最高の2909本が出品
オープニング作品 に選ばれたアメリー・ボナン(Amélie Bonnin)監督の『Partir un jour』(アウト・オブ・コンペティション部門)を皮切りに、24日(土)まで、今年もカンヌのクロワゼット(Croisette)大通りを映画スターらがにぎわせます。
3000本近い作品から厳選されたコンペティション部門の22作には、カンヌ常連のウェス・アンダーソン監督をはじめ、世界的に高い評価を受けるイラン人監督ジャファール・パナヒやタリク・サレー監督、21年に『チタン』(”Titane”)でパルム・ドール賞に輝いたフランスの女性監督ジュリア・デュクルノー(Julia Ducournau)らが名を連ねる中、やはりフランス人女優で監督のアフシア・エルジ(Hafsia Herzi)が監督として第三作目となる『ラ・プティット・デルニエール』(”La petite dernière”)ではじめてコンペティション部門にノミネートされています。
ノミネート作品は以下の通り:
・Résurrection(Bi Gan)
・Un simple accident(Jafar Panahi)
・Sentimental value(Joachim Trier)
・Romeria(Carla Simón)
・Song of Falling(Masha Selinski)
・Les aigles de la République(Tarik Saleh)
・The Mastermind(Kelly Reichardt)
・Dossier 137(Dominik Moll)
・L’agent secret(Kleber Mendonça Filho)
・Fuori(Mario Martone)
・Deux procureurs(Sergueï Loznitsa)
・Nouvelle vague(Richard Linklater)
・Sirat(Oliver Laxe)
・La petite dernière(Hafsia Herzi)
・The History of Sound(Oliver Hermanus)
・Renoir(Chie Hayakawa:早川千絵)
・Alpha(Julia Ducournau)
・Jeunes mères(Jean-Pierre & Luc Dardenne)
・Eddington(Ari Aster)
・The Phoenician Scheme(Wes Anderson)
・Die my love(Lynne Ramsay)
・Woman and Child(Saeed Roustaee)
ロバート・デニーロに「名誉パルム・ドール賞」
開幕日の今日、まずは映画界の大御所、カンヌ映画祭の常連でもあるロバート・デニーロに、その俳優としての長く輝かしい活躍と功労を讃える「名誉パルム・ドール賞」(Palme d’or d’honneur)が贈られます。
デニーロは、カンヌ映画祭でパルム・ドール賞に輝いた2作品、マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』(1976年)とローランド・ジョフィ監督の『ミッション』(1986年)に出演しています。
トム・クルーズが『ミッションインポッシブル』で再びカンヌに
2022年、『トップガン マーヴェリック』を携えて映画祭に登場したトム・クルーズがレッドカーペットに姿を現すと、フランス空軍のアクロバット飛行隊がオマージュとして上空を飛行し、観客を驚かせました。
15日に行われるアウト・オブ・コンペティション(選考外部門)で、今年のブロックバスターとして最も期待される最新作『ミッションインポッシブル/ファイナルレコニング』が初上映されます。
3年前同様、ハリウッド大スター登場の際にどんなサプライズが用意されているのか、わくわくしますね。
執筆:マダム・カトウ