私がお届けするフランス語のおもしろ(?)表現。今回は・・” jeter l’éponge “(ジュテ・レポンジュ=「スポンジを投げる」)です。
スポンジを何に使う?
はてさて、この「スポンジ投げ」はどういう意味で使われるのでしょうか?
例えばこんなフレーズ↓
M. A devrait jeter l’éponge. La politique ce n’est pas pour lui !
(A氏は諦めたほうがいい。政治は彼に向いていない!)
そうです、” jeter l’éponge “の同義語は、” abandonner “=「諦める、放棄する」。
「jeter」という動詞からはなんとなく察しがつくかもしれませんが、なぜスポンジ!?実はこの表現にはちゃんとした由来があります。
Cette expression est tout simplement empruntée à la boxe où l’éponge sert à nettoyer le visage des adversaires. Elle semble avoir été employée pour la première fois vers 1918.
皆さん解読できたでしょうか?なんと、ボクシングの試合で選手の顔を拭くのにスポンジが使われていたようで、それを投げることで「試合放棄」を意味していたのが由来みたいですね〜。
あとがき
日本のボクシングの試合で投げられるのは、スポンジではなく「タオル」ですよね。もしフランスも日本と同じ習慣だったら、「諦める」は” jeter la serviette “になっていたかも?
こういうところにも文化の違いが見えておもしろいですね。” jeter l’éponge “、由来も含めておぼえるときっと忘れないはず!
執筆 Miwa