今日は「動物」の名前を使った面白いフランス語の表現をいくつかご紹介したいと思います。どれも比較的カジュアルな表現ですが、フランスでは頻繁に使うものばかりです。
いろいろな動物の表現
まず1つ目の動物は:アリ = une fourmi
J’ai des fourmis dans les jambes.
直訳すると「足の中に蟻がいる」、!?!?一体どういうことでしょうか・・・?これは、長い時間正座した後に起きるあの気持ち悪〜い足の感覚、そうです、「足が痺れてチクチクする状態」のことを言うのです。まるで、足の中でアリが這い回っているようにがチクチクする=足がしびれる、という表現なのですね。基本形は「Avoir des fourmis dans + 体の名称」です。例えば、手がしびれた時は、J’ai des fourmis dans les mains. となります。
続きまして2つ目の動物:ゴキブリ = un cafard
J’ai le cafard.
えっ~、ゴキブリを持っている?飼っている?どいういうことでしょうか?実はですね、ここでは「cafard=ゴキブリ」ではなく、もう一つの意味「ふさぎ虫」が使われているのです。「avoir le cafard = ふさぎ虫を持っている。」つまり、「私は一人ぼっちで、寂しい、ふさぎこんでいる。」という意味なのですね。余談ですが、フランスのゴキブリは日本のに比べてかなり小さいです。写真からもお分かりですよね?ゴキブリというよりはコオロギみたいです。
昆虫はこれくらいにして(笑)・・・
3つ目の動物は:オオカミ = un loup
J’ai une faim de loup.
皆様よくご存知の「avoir faim」は「お腹が空く」ですよね。では、「loup = オオカミのようにお腹が空く」とはどういう状態でしょうか?これはもう、空腹時のオオカミを想像していただくと分かり易いと思います。獰猛で、目の前にあるものなら何でも食べ尽くしそうな勢いがありますよね。そのくらい、ものすごくお腹がすいていること、つまり「お腹がペコペコ!」という状態を意味します。
そして最後の動物は:カササギ = une pi
Elle est bavarde comme une pie.
カササギはカラス科で、非常に賢い鳥です。鳥類のかなでも大きな脳を持っており、哺乳類以外の動物で初めて「鏡」を認識したことが確認されています。そして、このカササギ、実は鳴き声が大きく、かなりうるさいのです。そこから派生し、「pie=ぺちゃくちゃおしゃべりをするうるさい人」という表現が生まれました。つまり、Elle est bavarde comme une pie. とは、「彼女はカササギのようにひどくおしゃべりだ。」という意味なのですね。
あとがき
動物に例えた色々なexpression(表現)、いかがでしたか?覚えておくと楽しいですし、表現がより豊かになりますね。
執筆 Miki