18日(日)、パリの郊外南部にあるランジス(Rungis)市にある、世界最大の生鮮食品市場の一つであるランジス公益市場(Le Marché Internatinal de Rungis)で、開場50周年を記念し、世界最長400メートルのテーブルと2000人分の食器、料理が準備され、ギネスの世界記録を塗り替えました。
世界最大の生鮮食品市場、ランジス
パリの南、およそ7キロに位置する街ランジスには、世界最大の生鮮食品市場の一つであるランジス公益市場があります。
1969年3月3日にパリ中央市場からランジスに場所を移した、このランジス公益市場は、234ヘクタール(東京ドームおよそ50個分、日本最大の豊洲市場のおよそ5.8倍)もの広さを誇り、1,200の企業が入り、およそ12,000人の従業員が働いています。年間およそ90億ユーロ(およそ1兆1386億円/1ユーロ:126円計算)の総売り上げがあります。
5つのセクション
ランジス公益市場は、野菜・果物部門(Secteur fruits et légumes)、精肉部門(Secteur produits carnés)、鮮魚・海産物部門(Secteur produits de la mer et d’eau douce)、乳製品・食品部門(Secteur produits laitiers et gastronomie)、生花部門(Secteur horticulture et décoration)に分かれています。
市場周辺にはビジネスホテルが立ち並び、海外から買い付けに訪れた人達で賑わっています。
ランジス公益市場50周年記念
今年は、ランジス公益市場が開場してから50周年にあたり、50周年を記念した「宴会」が催され、401.022メートルのテーブルが準備され、2,000人分の食器と食事が用意されました。
ギネス世界記録にむけて
これまでの世界最長の食事会のギネス世界記録は、2017年にマダガスカル島の東のインド洋に浮かぶフランスの海外県、レユニオン( l’île de la Réunion)で記録された322メートルで、今回はそれをおよそ80メートル上回る、401メートルのテーブルが用意されました。
ギネス記録の認定委員であるアンナ・オルフォード(Anna Orford)氏によると、「ギネス世界記録を認定するには、非常に具体的な認定基準がある」とのことで、この「世界最長のお食事会」のルールは、「ベンチ付きのピクニック用の『一つの』テーブルであること、更にそこで人々が食事をしていなければならない」ことが認定基準です。
テリーヌ、チーズ、リンゴパイ
今回の「お食事会」には、ランジス公益市場の卸売り業者を始めとするおよそ2,000人が参加しました。参加者には、テリーヌ(焼いたパテ)、ブタのモモ肉、エポワッス(époisses、ブルゴーニュ産チーズ)、リンゴパイが提供され、参加者は和気あいあいと食事を楽しみました。
主催者のステファヌ・ラヤニ(Stéphane Layani)氏は「今回用意された料理に使われた材料は、全てランジス公益市場で準備されたもので、よい品質のものばかりだ」と述べました。
今回の挑戦は、見事ギネス世界記録に認められました。
パリを訪れた際にはランジス公益市場も見学してみてはいかがでしょうか。ランジス公益市場の公式ホームページは→こちら←
執筆:Daisuke