16日(月)フランス時間午前ストラスブール(Strasbourg)にて、先日のテロ事件(Attantat)で犠牲になった方への追悼集会(hommage aux victimes)が行われました。
ストラスブールは伝統的なマルシェ・ド・ノエル(marché de Noël)で有名な街です。クリスマス気分の一般市民を襲う事件が発生したのは、フランス時間で11日夜のことでした。現在のところ死者5名、負傷者11名と報道されています。犯人は銃殺され、事件に関わったと見られる他の容疑者への捜査も進められています。
市の中心地で追悼集会
追悼集会は、事件が発生した地点からほど近いクレベール広場(Place Kléber)で行われました。この広場にはマルシェのシンボルであるツリー(grand sapin de Noël)や、フランス革命の軍人クレベール像(statue du général Kléber)があり、ストラスブールのランドマークとして知られています。
集まった市民は犠牲者への慰霊や遺族への励ましに花を手向けました。16日の午前中は雨天だったにも関わらず、1万人近くの人々が集まりました。また、出席したストラスブール市長は、事件発生時や事件後に尽力した警察や医療関係者へ感謝の気持ちを述べました。
犠牲となった5名
イタリア人ジャーナリスト、アフガニスタン出身の自動者修理工、タイからの旅行客、そしてクレベール広場の書店で行われたカンファレンスに出席していたストラスブール出身の男性が犠牲になりました。そして16日には、脳死状態であったストラスブール出身の男性が死亡し、死者は5名になりました。
追悼集会では様々な国の詩や歌が捧げられました。
犯人は銃殺、捜査は続く
事件の容疑者シェリフ・シェカット(Cherif Chekatt)は、13日に市内で発見され銃殺されました。
シェカット容疑者は移民出身であり、過激な宗教的行為や勧誘などを理由にドイツで拘禁された前科もあります。フランス政府は彼を2016年よりイスラム過激派として監視対象のリストに載せていました。
しかし今回の事件においては、シェカット容疑者とテロリスト集団に関係性があったかどうかは明らかになっていません。事件当日の朝には、シェカット容疑者が殺人未遂など数件の容疑で警察から取調べを受けていたことから、今回のような暴挙に出たとの見方もあります。
17日にはシェカット容疑者の義弟と見られる青年と、共犯者2人が武装盗難の疑いで拘禁されています。事件についてさらなる事実が明らかにされることが望まれます。
執筆あお