フランス語の名詞には男性名詞と女性名詞があります。日本語にはない名詞の性、フランス語学習者にとっては悩みの種ですよね。今回は名詞の性を少しでも楽に覚える方法をご紹介します。
男性名詞 or 女性名詞の法則ってあるの?
「男性名詞なのか?女性名詞なのか? 一定の法則があれば勉強も楽なのに・・・」と思ったことはありませんか? 私は何度そう思ったか知れません。しかし何年勉強しても、すべての名詞に当てはまるオールマイティーな法則はありませんでした。とはいえ、名詞の性を覚える作業を少しでも楽にする方法はあります。
名詞の性の覚え方
「名詞の性を覚えるのは厄介だ」と思っているのは、実は日本人だけではありません。フランス人にとってもつまずきやすいポイントなんですよ。「あれ?コノ名詞の性は何だったっけ?」と会話の途中で議論になることもしばしばです。
そんなネイティブたちは、冠詞であるUnやUne(またはLeやLa)を最初から名詞の一部のようにして覚えてしまいます。皆さんも「冠詞+名詞」をセットで覚えれば、後で名詞の性を覚え直す必要がなくなるので試してみてください。
名詞の性を覚える時のポイント《その1》
「冠詞+名詞」をセットで覚える!
※ 例えば、車=voitureと覚えるのではなく、車=Une voitureと覚えるということです。
男性名詞の方が女性名詞より多い?
もしフランス語の名詞の中で男性名詞の方が多いとしたら、基本的にはUnをつけて覚え、Uneがつく名詞だけ特別に意識すればいいと思いませんか? 実際、フランス語の辞書にのっている男性名詞と女性名詞の数を比較すると、男性名詞の方が多くなっています。
フランスでよく使われる辞書「Le Petit Robert」に載っている男性名詞と女性名詞の数を比較すると下の表のようになります。
フランス語の名詞全体で比較 | |
---|---|
男性名詞 | 56.0% |
女性名詞 | 44.0% |
この表を見ると「じゃあ、Unをつけて覚えてしまおう!」と思ってしまいそうになりますね。しかし、フランス語の辞書には普段は使わない文学用語や専門用語などもたくさん載っているのです。私たちが一般的によく使う名詞だけをピックアップした場合はどうなるのでしょうか?
例えばウィキペディアなどに使われている名詞をランダムにピックアップしてその性の数を比較したところ、女性名詞の方が圧倒的に多くなったという計算結果を報告しているフランス人がいます。
頻繁に使う名詞の中で比較 | |
男性名詞 | 34.6% |
女性名詞 | 65.4% |
実際、この計算結果は私の感覚にも近いもので、私は基本的にはすべて女性名詞として覚えるようにしているんです。
名詞の性を覚える時のポイント《その2》
「Une+名詞」を基本にして覚える!
しかしながら、会話の中に男性名詞が出てこないわけではありませんよね。
次回は、男性名詞を見分けるために知っておくと便利な法則をご紹介します。お楽しみに!
執筆:マナミ