「男性名詞 or 女性名詞?に悩まなくて済むオールマイティーな法則はない」と前回の記事に書きましたが、知っておくと便利な法則はいくつかあります。今回はそれらの便利な法則についてお話しします。
男性名詞を見分ける法則
基本的にはすべて女性名詞として「Une+名詞」で覚えることをおススメしています。その中で男性名詞を見分けるための便利な法則についてご紹介しましょう。
便利な法則《その1》〜この語尾がついたら多くは男性名詞〜
名詞の語尾 | 例 |
~age | paysage, voyage |
~ant /~ent | croissant / argent |
~eau | château, cadeau |
~ment | movement, vêtement |
※~ageにはune image /映像 une page/ページ のように、女性名詞もあります。
※~antには、un(e) enfant/子供 のように、女性名詞もあります。
※~entには、une gent/種族 une dent/歯 のように、女性名詞もあります。
※eau /水 は女性名詞
便利な法則《その2》〜外来語は例外を除き男性名詞〜
- bento/ベントー: 日本語の「弁当」はフランス語の辞書に載るようになりました。
- sushi/スシ:寿司はフランス人のみならずヨーロッパ人に人気の食べ物です。
- nachos /ナチョス:本来はメキシコ料理ですが、フランスの若者には身近な食べ物になっています。
ただしgeisha/芸者や、固有名詞などで明らかに女性であることがわかるものは、女性名詞として扱います。
便利な法則《その3》〜子音で終わる名詞は、男性名詞が多い〜
- leçon:授業、レッスン。派生した意味として「良い教訓となった出来事」を示すことも多い。
- but:ターゲットや最終目標。スポーツにおいては得点やゴールのこと。
- fils:息子
- hôtel:ホテル、宿
女性名詞だと確信できる法則
基本的には「Une+名詞」で覚えることをおススメしていますが、会話の途中や文章を書いていて、ふと迷ってしまうことがあると思います。そんなとき、次の語尾がついていたら迷わず女性名詞だと思いましょう。
便利な法則《その4》〜この語尾がついたらほぼ女性名詞〜
名詞の語尾 | 例 |
~tion / sion | station, excursion |
~tude | étude, habitude |
~ance / ~ence | assistance, absence |
~té | vérité, rapidité |
~ure | voiture, facture |
※~tionには、un bastion/要塞 のような例外もあります。
※~enceには、un silence/沈黙・無言 のような男性名詞もあります。
男性名詞か女性名詞か分からないときの裏技
どんなに真面目に勉強していても、試験のときに度忘れしてしまうことがあると思います。「間違いたくないシチュエーションだけど、どうしても思い出せない!」そんなときの裏技は複数形を使うことです。もちろん、つじつまが合うように文章全体を見直す必要がありますが、複数形にすると冠詞がDesかLesになりますから、名詞の性を気にしなくてもよくなります。
まとめ
いかがでしたか?これらの法則を知っておけば、名詞の性がどちらだったか悩む回数も減るはずです。フランス語にはややこしいルールがたくさんありますが、それもフランス語が美しく聞こえる理由かな、と私は思います。ぜひ楽しみながら勉強していきましょう!
執筆:マナミ